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「狙ったサイクルに巻き込まれない」~2022.3.19 J1 第5節 サンフレッチェ広島×川崎フロンターレ プレビュー

目次

Fixture

明治安田生命 J1リーグ 第5節
2022.3.19
サンフレッチェ広島(15位/0勝3分1敗/勝ち点3/得点3/失点4)
×
川崎フロンターレ(1位/4勝1分1敗/勝ち点13/得点10/失点7)
@エディオンスタジアム広島

戦績

近年の対戦成績

 直近5年の対戦で広島は2勝、川崎は6勝、引き分けは2つ。

広島ホームでの戦績

 直近10試合の対戦で広島の5勝、川崎が4勝、引き分けは1つ。

Head-to-head

<Head-to-head>
・直近5試合のリーグ戦での対戦で川崎は無敗(W3,D2)
・昨シーズン、川崎にとって広島は唯一リーグ戦で勝利がない相手。
・直近8試合の対戦でどちらかがクリーンシートを達成したのは一回だけ。
・エディスタでの直近6試合で川崎は4勝を挙げている。

 直近の成績は川崎が優勢。川崎から見てリーグ戦では5試合負けがない。ただし、川崎にとって広島は昨シーズン唯一勝利がない相手でもある。昨シーズン達成できなかった勝利をぜひとも挙げたいところである。

 直近8試合は得点の奪い合いばかり。この期間に置ける唯一のクリーンシートは2020年エディスタにおける川崎(0-2)のみである。ちなみに直近6試合のエディスタのゲームで川崎は6戦4勝。それ以前は5戦未勝利だったことを踏まえれば、川崎がクラブ史上初のタイトル獲得のタイミングで劇的に戦績が改善されたといえるだろう。

スカッド情報

【サンフレッチェ広島】

・ドウグラス・ヴィエイラ、東俊希は3/2の試合で途中交代以降ベンチ入りを果たしていない。

【川崎フロンターレ】

・チャナティップは累積警告により出場停止。
・FC東京戦で肩を負傷した車屋紳太郎は右肩関節脱臼により6-8週間の離脱。
・長期離脱中のジェジエウも引き続き欠場。
・浦和戦でふくらはぎの負傷で交代した登里享平はフルメニューを消化。

予想スタメン

Match facts

【サンフレッチェ広島】

<広島のMatch facts>
・開幕4試合未勝利は15位に終わった2017年以来。
・直近4試合のホームゲームで未勝利。
・今季のリーグ戦においていまだに先制した試合がない。
・カップ戦も含めた8得点はいずれも得点者が異なる。
・リーグ戦における3得点は全て後半。前半の得点はここまでない。

 引き分けが多いとはいえ、ここまで4試合未勝利。比較的スタートは悪くない広島にとっては2017年以来、5年ぶりの低調なスタートといえる。去年から換算するとリーグ戦は10試合で降格した徳島相手の1勝のみ。ホームでの戦績も含めて、そろそろ悪い流れは断ち切りたいはずだ。

 今季のリーグ戦は前半での得点も先制もないというスロースタートぶり。リーグ戦の3得点はいずれも後半にビハインドのシチュエーションで決めたものばかりである。ちなみにスコアラーはカップ戦も含めた8得点ともバラバラ。これといった得点源になる選手はまだ現れていない。

【川崎フロンターレ】

<川崎のMatch facts >
・中5日以上空いたリーグ戦は23戦連続で無敗(W17,D6)
・アウェイでのリーグ戦は直近6試合で2勝のみ(D2,L2)
・大阪より西のアウェイのリーグ戦は直近8戦3勝。
・橘田健人はタックルの勝利数が10。チームトップ。
・脇坂泰斗は今季ここまでシュート数は11本でチーム最高。

 鬼木監督が『1試合3得点が目標』と掲げて久しいが、およそ9試合ほど川崎はチームとしてこの目標を達成することが出来ていない。それでもチームは首位(消化試合数の違いはあるが)。なんとか苦しんでいるなりに踏ん張っている。

 開幕から続いた過密日程が終わり、ようやく1週間の休息を得た名古屋戦はパフォーマンス面でも比較的前向きな収穫があった試合。ちなみに中5日以上空いたリーグ戦は直近23試合で無敗。最後に負けたのは2019年11月の横浜FMとのホームゲームである。

 ただし、アウェイでの成績は軒並み苦しんでいる。直近6試合でわずかに2勝。とりわけ、大阪より西のアウェイゲームは鬼門。直近8戦で3勝で、うち2勝は降格した徳島と大分相手に挙げたものである。

 そんな難しい試合の中で期待が寄せられるのは中盤を牽引する2人。まるでカンテ!と多くのファンを沸かした橘田と異次元なパフォーマンスでチームを一段上に引き上げる脇坂。今回の代表には選ばれなかった両名だが、このままのパフォーマンスを続ければ代表監督のお眼鏡に適う日はそう遠くないはずだ。

予習

第2節 札幌戦

第3節 神戸戦

第4節 FC東京戦

展望

マンマーク!とは限らない

 『今年の広島はストーミング!』『いや、ストーミングは幻!』と2022年にストーミング論を再燃させた今年の広島。とりあえずストーミング論に関してはめんどくさいのでこのプレビューではノータッチで。

 今季の広島のフォーメーションは昨シーズン通りの3-4-3。スタメンは大枠で定まっており、林、野上、荒木、佐々木、藤井、野津田、塩谷、浅野、森島はかなりスタメンの可能性が高そう。WBと前線に少し遊びがある感じである。

 ただし、スタイルとしてはだれが出てもあまり変わることはない。3-4-3で高い位置からのプレッシングをかけてハイラインを維持することがまずは彼らの目的である。マンマークがベースであり、なるべく前から相手の選手をガンガン捕まえに行く。最低限ボールはとっとと止める!というのがベースに感じられる考え方だ。

 だけども、純粋なマンマークのような各選手が担当を決めてその人を監視するみたいなやり方ではない。広島は結構保持で立ち位置を変える関係もあってか、トランジッションの際にはとりあえず近くの人がマークに行ってね!となるケースも結構ある。

 そうなった時に誰がホルダーを捕まえるかに迷いが出たり、ホルダーとの物理的な距離が遠かったりするケースがある。この難点にどう取り組むかが今季の広島のプレスの課題になりそうだ。

もっとも、直近のFC東京戦ではだいぶ逃がすケースは減ってきた印象。FC東京のボール保持がまったりしていたせいもあるが、広島がこのやり方に慣れてきたというのもあるだろう。

 もう1つ、広島の守備で気になった点はある程度、後退させられると、とりあえず相手のボールホルダーを止めつつ、ホルダーのラインの高さまで全体を下げて、陣形を整えようとすることである。前からのプレス+ハイラインが特徴ではあるが、リトリートしてからはとりあえず陣形を整えよう!ということを優先する。遅らせて、整えて、揃えよう!が彼らのコンセプトである。

 攻撃においてはボール奪取後に素早く縦に急ぐのが基本線。だが、これ以上は先に進めない!と思ったら、とりあえず止まるため、結果的にゆったり攻めることになるケースも少なくない。

 その際は3バック+1のビルドアップ。+1は誰でもOK。野津田、藤井、森島などいろんな選手が降りながらボールを触りに来る。定点攻撃において特に可変が多いのは左サイド。中でも森島がライン間のつなぎ目に顔を出すケースが増えており、これが左サイドの攻撃のスイッチになっている。これに合わせて、周りが位置を決める感じだ。

 右の攻撃の軸は藤井。伝統的に槍として高い攻撃性能を有する広島の次なる系譜に名を連ねる存在。右サイドから直線的な動きOK、カットインOKと高い攻撃性能で大外から相手を脅かすことができるタレントだ。

■縦方向のギャップをつけ

 川崎が狙うべきは広島の守備における約束事である。一番シンプルなのは広島のプレスを自陣深くまでおびき寄せて、縦に間延びさせたところで一気に前進を狙うこと。広島のプレスをかわして、重心をひっくり返す形で一気に敵陣深くまで攻め込んでいく。

 広島の中盤はカバー範囲が広いわけではないため、こうした急な対応には物理的な移動が間に合わないケースが多い。そのため、縦に長い距離をゲインするようなパスに対してはかなり脆さを感じる。

 川崎が気を付けなければならないのは縦に進むための方法論である。陣地回復の手段として真っ先に思い浮かぶであろうレアンドロ・ダミアンへのロングボールは広島のバックスには通用しない可能性がある。広島の守備陣は対人性能が高く、とりわけ前向きの守備にはめっぽう強いからだ。

 FC東京戦ではロングボールの的になり、ビルドアップの出口になろうとするディエゴ・オリベイラをほぼ完封していた。ダミアンも同じ流れにならないとは限らない。この形でボールを失えば広島が勢いをもって波状攻撃を仕掛けてくるだろう。

 なので、川崎が狙うべきはライン間、もしくは最終ラインの裏である。特に広島のバックラインは前に比べると背走させられたケースに明らかに弱い。マルシーニョの裏抜けは十分に活用できる部分だろう。ライン間で受ける部分は本来ならばチャナティップであるが、累積警告で不在なので適正的にはスペースに嗅覚のある小塚に期待したいところである。

 仕上げに関しては縦方向の揺さぶりを使っていきたい。特に積極的に活用すべきなのはマイナス方向のパスである。広島は撤退させられた時に人をなるべく自陣に揃えようとはするが、いずれもボールよりも自陣側に人を余らせるように置くことが多い。それゆえ、マイナス方向の管理が甘いのが彼らの守備の弱みである。

 札幌戦では右の大外の金子により、最終ラインの高さを規定され、バイタルに飛び込んでくる福森や高嶺をチェックできなかった。

 神戸戦では横にドリブルする小田に制限をかけられず、素早いサイドチェンジからさらに深くえぐられる流れに。人を揃えても、マイナス方向にフリーの選手を作られてしまっては脆い。

 こうしたボールホルダーに対して、ラインを揺さぶる形とマイナス方向のサポート役を作りながら崩すのは基本的には川崎の得意分野だと思っている。奥行きはもちろん、この試合ではマイナス方向のフリーの選手を積極的に活用しながら、縦のギャップを生むアプローチを重点的に行いたい。

 守備においてはまずは広島の即時奪回後の直線的な速攻は止めたいところ。ボールホルダーの補足は素早く行いたい。仮にサントスが先発ならば、ここにおける馬力は一段上。より警戒度を高めながら時にはカード覚悟で止めないといけない。

 即時奪回からのピンチを防ぐためには自陣側深い位置でのボールロストをそもそも避けないといけない。時間を奪ってくる広島のプレスをまずはいなしたいところである。

 サイドにおいては川崎の右サイドはライン間に入り込むのがうまい森島への対応をどうするか。逆サイドは藤井と対面になるである佐々木旭がどのようなパフォーマンスを見せるかが局面のポイントとなる。

 だが、まずは回収→速攻という広島の流れに乗らないこと。このループを避けて、相手のラインを押し下げることが広島攻略の第一歩だ。

【参考】
transfermarkt(
https://www.transfermarkt.co.uk/)
soccer D.B.(
https://soccer-db.net/)
Football LAB(
http://www.football-lab.jp/)
Jリーグ データサイト(
https://data.j-league.or.jp/SFTP01/)
FBref.com(
https://fbref.com/en/)
日刊スポーツ(
https://www.nikkansports.com/soccer/)

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