MENU
カテゴリー

「EURO 2020 チーム別まとめ」~ウクライナ代表編~

目次

チーム情報

監督:アンドリー・シェフチェンコ
FIFAランキング:24位
EURO2016⇒GS敗退
W杯2018⇒予選敗退

招集メンバー

GK
12 アンドリー・ピアトフ(シャフタール)
23 アナトリー・トルビン(シャフタール)
1 ヘオリー・ブスチャン(ディナモ・キエフ)

DF
22 ミコラ・マトヴィエンコ(シャフタール)
4 セルゲイ・クリフツォフ(シャフタール)
25 デニス・ポポフ(ディナモ・キエフ)
16 ビタリー・ミコレンコ(ディナモ・キエフ)
24 オレクサンデル・ティムチク(ディナモ・キエフ)
13 イルヤ・ザバルニー(ディナモ・キエフ)
21 オレクサンドル・カラヴァイエフ(ディナモ・キエフ)
2 エドゥアルド・ソボル(クラブ・ブルージュ/ベルギー)

MF
3 ジョルジ・スダコフ(シャフタール)
11 マルロス・ロメロ・ボンフィム(シャフタール)
6 タラス・ステパネンコ(シャフタール)
15 ビクトル・ツィガンコフ(ディナモ・キエフ)
5 セルゲイ・シドルチュク(ディナモ・キエフ)
10 ミコラ・シャパレンコ(ディナモ・キエフ)
20 オレクサンドル・ズブコフ(フェレンツヴァーロシュ/ハンガリー)
14 エフヘン・マカレンコ(コルトレイク/ベルギー)
18 ロマン・ベズス(ヘント/ベルギー)
8 ルスラン・マリノフスキー(アタランタ/イタリア)
17 オレクサンドル・ジンチェンコ(マンチェスター・シティ/イングランド)
7 アンドリー・ヤルモレンコ(ウェスト・ハム/イングランド)

FW
9 ロマン・ヤレムチュク(ヘント/ベルギー)
19 アルテム・ベシエディン(ディナモ・キエフ)
26 アルテム・ドヴビク(ドニプロ)

各試合振り返り

GS第1節 オランダ戦

画像1

■香車型WBの活躍で乱打戦を制する

 先行して第1戦を開催したイングランド(グループ順に記したこの記事では後ろだけど)に続き、オランダも非常に強度の高いプレーを見せた。攻撃時はWBが高い位置をキープ。加えてIHのワイナルドゥムも機動力を活かしてエリア内に侵入。立ち上がりから厚みのある攻撃でウクライナを攻め立てる。

 ここまでのチームはサイド攻略が主体のチームが多かったが、オランダは中央突破が主体。デパイのように間受けが得意な前線のプレイヤーを活かして、中央での細かいパスワークからの裏抜けでチャンスを作る。

 そんなオランダに対抗するウクライナ。4-3-3の守備網は中央を固める立ち位置を取る。そうなったときに手薄になるのがサイド。特にオランダの右サイドであるダンフリースがこの試合では効いていた。WGの裏で受けて持ち上がりウクライナの左サイドをえぐる。ダンフリースにとっては、IHのワイナルドゥムが中央の攻撃参加に加えてサイドの手助けができることが大きかった。中央でのパスのコンビネーションと大外の香車型WBの突撃というコンボでオランダが立ち上がりから攻め立てる。

 しかし、ダークホースとして有力視されるウクライナも黙ってはいない。彼らの持ち味はトランジッション。ボール奪取からのロングカウンターはウクライナの狙い目。距離が空きやすいオランダの3センターの間でCFのヤレムチュクが受けることで、カウンターの起点となった。敵陣に攻め込んだ後はロスト後のゲーゲンプレスもウクライナの強み。ラインコントロールが危ういオランダを脅かす場面も十分にあった。

 互いに攻撃面で強みを見せながらもスコアレスで前半を終えた両チーム。待っていたのは得点ラッシュの後半だった。オランダの得点のキッカケとなったのはダンフリース。重戦車のように突き進み右サイドを打開。ワイナルドゥムとベグホルストの得点を続けざまに挙げる原動力になる。

 だが、試合はここから一変してウクライナのペースに。前半に指摘したオランダの被カウンター時の3センターの脆さがさらに顕在化。オランダのCBが出ていくも潰しきれずにむしろ傷口が広がるシーンも。止められるファン・ダイクがいればこれでもいいのだろうけど。怪しいカウンター対応に付け込んだウクライナはここから一気に追いつくところまで。2点目のヤレムチュクのシーンを見るとオランダのセットプレーの守備にも不安が残る。

 しかし、試合を手にしたのはオランダ。そしてまたしても活躍したのはダンフリース。前半にドフリーで外したヘッドを今度は叩きこみ貴重な勝ち越し点をゲット。トータルで見れば打ち合いでの破壊力に分があるオランダがウクライナを上回った一戦だった。

試合結果
オランダ 3-2 ウクライナ
ヨハン・クライフ・アレナ
【得点者】
NED:52′ ワイナルドゥム, 58′ ベグホルスト, 85′ ダンフリース
UKR:75′ ヤルモレンコ, 79′ ヤレムチュク
主審:フェリックス・ブリヒ

GS第2節 北マケドニア戦

画像2

■存分に楽しませてくれるウクライナ

 共に第1節を落としてもう負けられない両チームの一戦。特に北マケドニアはこの試合で敗れて、かつこの直後の試合でオランダが勝利してしまうと24か国の中で一番初めに敗退が決定してしまう。文字通り崖っぷちの一戦だ。

 立ち上がりから勢いよく攻めに出たのはウクライナ。北マケドニアにとっては第1節で対戦したオーストリアとは桁違いの圧力でゴールに襲い掛かってくる。ウクライナで少し気になったのはやたら左利きを並べていたこと。前線はマジでレフティばかり。右から左にボールを動かすシーンがとても多かった。狙っていたのかな?とはいえターンする方向は北マケドニア目線でははっきりしていたように見えたので、その部分は守りやすそうだったけども。個人的には利き足はバラした方が守りにくそうと思うことが多いので、右利きほしい!という気持ちになった。

 とはいえ、ウクライナはそれでも十分北マケドニアを脅かすことはできていた。その理由の1つは北マケドニアのDFラインが非常に乱れやすかったこと。北マケドニアはとてもよく組織されているチームだと思うが、それはあくまでカウンターの発動やプレスを受けた時のボールのスキルの話。受けに回って良さが出るチームではない。

 とりわけ受けた時にアラが見えたのは6番のムスリウ。最終ラインに1人だけ残ってしまったり、あるいは逆に出ていったにも関わらず潰しきれなかったり(2失点目のシーンが一例)など、ラインコントロールを乱す要因になっていた。加えて、北マケドニアはエリア内の跳ね返しスキルも高くないので、何としても押し込まれたくはなかったはず。彼らの積極的なハイプレスはその裏返しといってもいいかもしれない。

 そのハイプレスの回避を問題なくやってのけたウクライナ。右の大外に起点を作り、とっとと前半で2点を奪って見せた。特に流れの中で輝いていたのはマリノフスキー。球持ちがよく周りの味方や相手の出方でプレーを自在に調整できる選手。このEUROで一躍名を挙げそうな予感である。

 ビハインド、かつおしこまれたら終わりという状況の北マケドニアはハーフタイムに2人の選手変更を敢行。4-2-3-1に変更し攻撃的な布陣に変更した。これに戸惑ったのはウクライナのCH。WGが戻らない彼らの基本方針において、前半の北マケドニアの5-3-2は中盤で枚数がばっちり。3人ともそれぞれの担当選手についていくだけで十分守れていた。

 これに対して、後半の北マケドニアの4-2-3-1は両SHが内側に絞ることでウクライナのCHの仕事を増やす。これにより、デートしていればいい状況は崩壊。ウクライナから見ると守り切れない選手が出てくるようになる。

 これにより、後半は押し込む状況を作った北マケドニア。英雄パンデフが得たPKをアリオスキが止められつつも気合で押し込む。一方のウクライナにもPKは与えられたが、これをマリノフスキは失敗。相手がオランダでも北マケドニアでも90分俺たちを楽しませてくれているウクライナは偉大である。

 最後まで追いすがる北マケドニアだったが、押し込めないまま終了。直後の試合でオランダが勝利したことで北マケドニアの敗北が決定。もっともはやくグループステージで大会を去ることが決まってしまった。

試合結果
ウクライナ 2-1 北マケドニア
ブカレスト・ナショナル・アレナ
【得点者】
UKR:29′ ヤルモレンコ, 34’ ヤレムチュク
MKD:57′ アリオスキ
主審:フェルナンド・ラパッリーニ

GS第3節 オーストリア戦

画像3

■らしくない試合運びの大きすぎる代償

 勝てば突破、負ければ3位で待機という運命を決めるグループCの大一番である。やや有利な状況にあるのはウクライナ。総得点で有利な分、引き分けでもオーストリアを上回ることが出来るという状況である。

 というわけでより死に物狂いで臨まなくてはいけなかったのはオーストリア。この大会のオーストリアは、アラバを中央に置いた3バックを基本線として、終盤の得点が必要となった時間帯にはアラバを左サイドに解放し、クロスをバシバシ上げさせるという二段構えだった。

 だが、この試合では頭からアラバを左サイドで起用。加えて、これまでの試合ではあまり見られなかった高い位置からのプレッシングを解禁し、立ち上がりからウクライナに奇襲をかけた。

 ウクライナはドローでOKな分、少し構える姿勢だったのだろう。確かにカウンターに打って出ることが出来る前線のメンバーではあるし、オーストリアの左サイドはアラバとザビッツァーが上がり目なポジションを取る。この裏はカウンターの狙い目としてなりえただろう。実際にカウンターによる進撃は散発的ではあるが見られた。

 しかし、守備時にWGを下げないウクライナの非保持の方針はやや受けに回った状況でも継続。これが保持でサイドに人をかけるオーストリアとの相性が悪かった。深い位置に押し込まれるとCKなどのセットプレーの機会を多く得ることに。これが先制点につながる。バウムガルトナーの先制点で不利だったオーストリアは状況をひっくり返す。

 ビハインドで迎えた後半。シェフチェンコは前半にあまりいいところがなかった中心選手であるマリノフスキを下げるショック療法的な交代を実施、さらにはプレス強化で前に出てくる機会を増やす。だが、威勢がよかったのは立ち上がりだけ。60分過ぎからはチャンスが作れずに停滞するように。アルナウトビッチがロングカウンターをとっとと仕留めていれば試合の決着はもっと早く着いたはずである。

 終盤は意外と持つことが出来るオーストリアに時間を使われウクライナは敗戦。シェフチェンコは受けに回った序盤にマリノフスキの交代というらしくない試合運びのツケをまんまと払わされる羽目になった。

試合結果
ウクライナ 0-1 オーストリア
ブカレスト・ナショナル・アレナ
【得点者】
AUS:21′ バウムガルトナー
主審:ジュネイト・チャキル

Round 16 スウェーデン戦

画像4

■予定調和を打ち破った数的優位とラストワンプレー

 グループステージで内容的にはなかなかパッとしなかった中堅国が上積みを果たし、別の姿でノックアウトラウンドに登場するというのはEURO2020のトレンドといえるだろう。このラインに乗ったように思えた国の1つがスウェーデンである。

 確かに、グループステージから3-2-5変形での攻撃は標準装備している様子は見て取れたが、基本的には4-4-2で塹壕戦を築いて相手が焦れるのを待つというのが基本的なやり方のように思えた。だが、この試合においては立ち上がりからがっちりボールを保持する。

 ウクライナがこの日採用した5-3-2のフォーメーションに対してスウェーデンが狙い目としたのは3センターの脇のスペース。フォルスベリがこの位置で前を向くのが第一目標である。

しかし、ウクライナがケアすればいいのはこれだけではない。ラインを上げようとするとイサクが裏に抜けだす姿勢を見せていたし、大外にはSBのアウグスティンソンがオーバーラップしてくる。ウクライナは前線のプレスバックの意識がそこまで高くないので、これを最終ラインで処理しなければいけない。手薄なバックス相手に立ち上がりからゴールに襲い掛かるスウェーデンだった。

 それに対して、ウクライナはそもそもの立ち位置でできるギャップで勝負。シャパレンコのようにIHの選手がDF-MF間で前を向くことができれば、そこから前に進むことができる。先制点を奪ったのはウクライナ。左のハーフスペースから、逆サイドに一気に展開。サイドチェンジのフォローに入ったヤルモレンコから再び逆サイドにトリッキーなクロスを送ると、これをジンチェンコが叩きこんだ。

 追うスウェーデンも絶好調のフォルスベリのミドルから素早く同点に。試合は保持におけるオフザボールが好調な上に、4-4-2でのブロックの強度を備えるスウェーデンがやや優位に立っていた。

 後半も積極的な好ゲームとなっていたが、70分を過ぎると強度が一気にダウン。交代策もほぼ講じなかったことから、やはり両チームとも層の部分には不安があるのかもしれない。

 延長戦に入っても焦れた均衡が続くと思われたが、風向きを変えたのはダニエルソンの一発退場。これにより、保持するウクライナと撤退するスウェーデンという構図が延長戦でくっきり出ることになった。それでもスウェーデンにとっては撤退守備の局面はお手の物。ウクライナが積極的な攻勢をかけるシーンも目立たなかったこともあり、PK戦を覚悟した観客も多かったはずだ。

 だが、最後の最後で試合を決めたのはウクライナ。ジンチェンコのクロスから決勝点を決めたのは途中出場のドブビク。うれしい代表初ゴールは貴重な殊勲弾となった。PK戦の予定調和を打ち破った数的優位とラストワンプレー。ベスト8最後のイスはウクライナが手にすることとなった。

試合結果
スウェーデン 1-2(EX) ウクライナ
ハンプデン・パーク
【得点者】
SWE:43′ フォルスベリ
UKR:27′ ジンチェンコ, 120+1′ ドブビク
主審:ダニエレ・オルサト

Quarter-final イングランド戦

画像5

■早過ぎたシステム変更の代償

 打ち合い上等、今大会屈指のヒットメーカーのウクライナと日本の欧州サッカーファンの寝落ち製造機と化しているイングランドのほこたて対決である。

 ウクライナのフォーメーションは5-3-2。前線の並びはここまでサイド起用が多かったヤルモレンコが最前線に張り、ヤレムチュクとの2トップを形成する。マリノフスキーが急遽欠場という影響もあったのかもしれないが、少しこれまでとは異なる風情の前線の構成になった。ちなみにジンチェンコはこの日はIHの一角。内側での起用となった。

 これに対してイングランドはWBの手前のスペースを使い、相手をきっちりと押し下げる。安全にボールを運ぶことができる、相手を敵陣に押し込むことができるという部分ではOK。ただ、ギャップを作るところが不十分。そこを早々に補ったのはスターリング。サイドでボールを受けると横移動でパスコースを創出。ザバルニーがずれた分、スターリングはケインへのラストパスをつけることができるように。これが先制点につながる。

 先制点後も自陣に釘付けになり苦しむウクライナ。サイドに流れるヤルモレンコがボールを引き出そうとするも、トップから流れる分、エリア内に人を送り込めずにフィニッシュの圧力が出てこない。

 加えて、最終ラインに負傷者が出てしまったウクライナ。しかし、これをシェフチェンコは逆手に取る。4-3-3気味に移行して、狙いとしたのはイングランドの右サイド。フィリップスのスペース周辺にヤレムチュクが降りるポストの動きやジンチェンコの外への流れをトリガーとした大外とのレーン交換で反撃。同サイドから深さを取り、PA内にマイナスのクロスを送る。

 これをしのいで前半を無失点で終えたイングランド。後半はウクライナの3センターを逆手に取り、左のアンカー脇から入り込む。ハーフスペースに位置どったケインがファウルを得ると、ここからのFKで追加点。

 さらには同サイドの攻略で決定的な3点目。スターリングを追い込すショウという動きでウクライナを完全攻略。ウクライナはWGが戻らないというコンセプトのツケを払う形での失点を喫してしまっている。ここからはヘンダーソンを投入し、試合をきっちり握るイングランドに死角はなかった。

 4-3-3への変更は効いていただけに悔やまれるウクライナ。だが、ハーフタイムを挟めば、当然対策されてしまうだろう。負傷者の関係もあるかもしれないが、イングランド対策として用意されていた4-3-3を引っ張り出すタイミングが早すぎたせいで、イングランドに悠々と試合を隙を与えてしまった印象だ。

試合結果
ウクライナ 0-4 イングランド
スタディオ・オリンピコ
【得点者】
ENG:4′ 50′ ケイン, 46′ マグワイア, 63′ ヘンダーソン
主審:フェリックス・ブリヒ

大会総括

画像6

■魅力満点だが戦況が向かないと…

 オランダと並んでチャラさとイケイケ感が全開のチーム。この2チームが揃っているグループCはちょっとカロリー過多だったように思う。

 強みにハマった時は全く止められないチームである。特に迫力があったのはボールを奪ってからカウンターに転じるポジティブトランジッションの局面。CFのヤレムチュクが相手のライン間のスペースで受けて潰れ役になると、推進力のある2列目が後方からフォローする。

 ウクライナは守る際にはWGが高い位置に残りながらインサイドの縦パスを入れることをケアするのだが、おそらくこれはカウンターの際の出力を最大限にするためだろう。特に存在感があったのはマリノフスキ。タメが効くタイプの選手で急ぐべき時と味方の攻め上がりを待つときの時間の調節の巧さが際立っていた。チームを引っ張るジンチェンコも要所で決定的な働きを見せて、シティ所属の肩書に自らがふさわしいことをアピールした。

 ベスト16のスウェーデン戦は相手に退場者が出たおかげで撤退して壁を敷く選択をした相手を打ち破る。受け止める選択した相手にはこうした破壊力を前面に押し出すことができている。こういう状況においてはウクライナは最強である。そういう意味では彼らが絶対に勝てない相手はこの大会にはあまり見当たらないような気がする。

 一方で自分たちの展開にならない時には脆さが見える。代表的なのはグループステージの第3節。ここまでの出来で言えば、オーストリアならば十分に張り合えると思ったのだけど撃沈。引き分けでも突破ができる状況というのがマイナスに働いたのだろうか。やたら慎重な入りで受けに回ったせいもあり、全くいいところが出なかった。

 イングランド戦では前半のうちにウクライナが修正を施し戦況は好転。ハーフタイムを挟んだせいでイングランドに対策を施され撃沈した。この試合では前半からのビハインドに加えて、負傷者を伴う選手交代も相まったということで、一概にシェフチェンコの早計さを咎めることはできない。ただ、速すぎる対策が嫌がらせの達人のイングランドに修正の隙を与えたのは確かだろう。

 受けに回った時に泣き所になったのはサイドの手薄さ。WGは内を閉じる役割という名目で前に残るので、どうしてもサイドは穴になりやすい。イングランド戦などはそれを突かれてしまっている。

 構造的な欠陥を補えるほどの破壊力を展開を選ばすに出すところまではチームとしての完成度は高くなかったウクライナ。まるでクラブチームのような連携の流暢さは魅力的で、見ているだけで楽しいスタイルなのだが、チームと監督に要所に出た甘さをイングランドに付け込まれてしまった感。ベスト4最後のイスに滑り込むことはできなかった。

頑張った選手⇒ルスラン・マリノフスキ
 今大会で猛威を振るったアタランタ産選手の一角。タスク割りがハッキリしているとナショナルチームに移植しやすいのかな。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次