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「Catch up Premier League」~Match week 18①+α~ 2021.1.12-1.14

 18節はミッドウィーク2週に分割。そして、1節の延期分もぶち込んでくるらしい。

目次

①シェフィールド・ユナイテッド【20位】×ニューカッスル【15位】

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■保持で押し切り18節目にしてようやく完勝

 一時期はボール保持にハマっていたニューカッスル。あの時はボールを持たせておけばよかったマンチェスター・ユナイテッド相手にもボール保持チャレンジを行い、カウンターで玉砕していたのは今や昔。今はシェフィールド・ユナイテッド相手にも、撤退してボール保持を許すようになっている。

 しかしながら、ニューカッスルの撤退守備は非常に怪しい。5-4-1にも関わらずボールサイドの圧縮が苦手で、間を通され裏を抜けられて背走させられるシーンが目立っている。余裕を持って全体を押しあげることができるブレイズは、同サイドから奥行きを持って攻略。多角形形成からの破壊でニューカッスルを圧倒する。

 ニューカッスルは前線のカラム・ウィルソンにボールを当てるが、孤立しているウィルソン1人では何にもできない。ストレスをためている様子はイレブンに蔓延。フレイザーはイライラをファウルで発散するかのような2つのタックルであっさり退場してしまっていた。

 後半に入っても流れは変わらずにブレイズが押し込み続けると73分に念願の先制点。捨て身なニューカッスルは次々と前線のメンバーを投入し、ロングボールから押し返すが、ラムズデイルが最後の牙城として立ちはだかる。怪しいシーンもあったが、なんとか逃げ切りを達成したブレイズ。18節にして何とか念願のシーズン初勝利を確保だ。

試合結果
シェフィールド・ユナイテッド 1-0 ニューカッスル
ブラモール・レーン
【得点者】
SHU:73′(PK) シャープ
主審:アンディ・マドレー

②バーンリー【16位】×マンチェスター・ユナイテッド【2位】

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■追いすがるバーンリーを一振りで破壊

 リーグ戦6戦無敗、複数失点は8試合なしという地味な快進撃を下位で続けるバーンリー。失点の少なさからわかるようにどこが相手でもめんどくさくてソリッドな守備は帰ってきつつある。

 スマートなゾーンという感じではないのだが、マンマークの受け渡しがスムーズで相手をMFーDFライン間からガッツリ締め出し。外へ外へ追いやることでユナイテッドの攻撃陣を徐々にゴールから遠ざけていく。

 無理に縦パスを入れようとすればカットされてしまうことが分かってきたユナイテッド。ということで、後方からの持ち運びで修正するのはさすが。バーンリーのプレッシングの位置は徐々に下がっていき、ユナイテッドが敵陣に攻め込む機会が増える。オープンプレーからのチャンス創出にはそれでも苦しんでいる中、セットプレーから先制!かと思いきやマグワイアの得点は取り消されてしまった。いつもに比べたら手は使ってなかったのにね。

 試合開始直後はがっちりユナイテッドを掴んで離さなかった印象のバーンリーだったが、徐々にユナイテッドが押し返す展開は後半も継続。まるで掴まれた手の指を1本ずつ振りほどいていくかのような感じ。それでも好機には遠かったユナイテッドだったが、残りの指が3本くらいのところでポグバのミドルで一気に試合を決めてしまったのだから恐ろしい。

 終盤はバーンリーも押し返すも枠内シュートが飛ばなければ得点が遠いのは仕方がない。決して好調ではないユナイテッドだったが、しっかり組み合って寄り切れるあたりは地力の証明といった感じだろう。

試合結果
バーンリー 0-1 マンチェスター・ユナイテッド
ターフ・ムーア
【得点者】
Man Utd: 71′ ポグバ
主審:ケビン・フレンド

③ウォルバーハンプトン【13位】×エバートン【7位】

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■満身創痍同士の一戦は勝者総取りに

 共に主力を多く欠く苦しい陣容での試合となった。エバートンは何といってもキャルバート=ルーウィンの欠場が痛い。攻撃の手段はいくつかあるエバートンだが、終点としてのキャルバート=ルーウィンの役割は替えが効かない。

 そういう中で早めに先制点を取れたのは大きかった。先制点はハメス⇒ディーニュへの大きなサイドチェンジをベースとした序盤戦の王道パターン。フィニッシャーは内側に進路を取ったイウォビが務めた。ラインからマイナスにステップを踏み、フリーになったハメスが巧みであった。

 一方のウルブスもサイドからのクロスで攻め立てる。こちらはスタートポジションはサイドだったファビオ・シルバが中に入り込むことで、クロスのターゲットになる。同点ゴールはセットプレーの流れからでコーディが前に残っていたのが奏功した形だ。

 試合は20分を過ぎると徐々に沈静化。中央を固め、サイドの攻撃的な選手が低い位置まで戻るようになった両チームにとっては攻めあぐねる展開が延々続くようになる。SHで先発したディーニュはもしかすると、自分を追い越すディーニュが欲しいと思ったかもしれない。

 遅攻の攻め手は両チームとも割と欠いている感じがあるので、トランジッションが少なくなるにつれてチャンスも減少。後半はハメスが低い位置に下りて積極的に触る意識が高かった分、エバートンの方が保持が安定していたように見えるが、試合の優勢に影響が出るほどではなかった。

 満身創痍感のある両チームにとってはもはや内容をうんぬんいうほどの試合ではないのは明らか。最後にその結果を総取りしたのがエバートン。セットプレーからマイケル・キーンが値千金の決勝ゴール。苦しい試合は痛み分けではなく、全てエバートンが持っていった。そんな結末だった。

試合結果
ウォルバーハンプトン 1-2 エバートン
モリニュー・スタジアム
【得点者】
WOL:14′ ネベス
EVE:6′ イウォビ, 77′ キーン
主審:マーティン・アトキンソン

④マンチェスター・シティ【5位】×ブライトン【17位】

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■善戦も勝ち点は遠く

 今季のブライトンはボール保持で持ち味があるチームだったのだが、この試合では非保持での対策が非常に際立っていた。結構頑張って書いたから、詳しくはこっち見て!結構読んでほしい!

 それでも上回るシティはさすが。特にこの日はフォーデンをフィニッシュに近い位置に置くやり方がとても効いていた。実際にそれが得点まで結びついたし。そして、デ・ブライネ。前半はおとなしくしていたが、後半についに受ける動きを解禁。持つや否や破壊力のある持ち上がりで存在感を示した。

 ブライトンは自陣深い位置まで押し込まれても、ポゼッションで陣地回復できるビルドアップのスキルは見せることができた。非保持でもがんばっていたが、勝てそうだったか?と聞かれると難しいところ。善戦するけども、届かないだろうなという今季のブライトンらしい内容と結果になってしまった感じである。 

試合結果
マンチェスター・シティ 1-0 ブライトン
エティハド・スタジアム
【得点者】
Man City:44’フォーデン
主審:ダレン・イングランド

⑤トッテナム【4位】×フルハム【18位】

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■コンディションの差を埋める対応力

 立ち上がり、パッと見でうまくいっているのはフルハムの方だった。エリアには迫れていたし、シュートの機会も多かったように思う。一方でもう一歩踏み込まなければ、ロリスの牙城を崩せそうになかったのも確か。そして、そのチャレンジをする前にアバウトなシュートに走ってしまうことも踏まえれば、フルハムに得点の匂いがあったとはいいがたい。

 得点の匂いの部分で言えばむしろスパーズの方が優勢だった。フルハムは5-3ブロックでトッテナムを外に追いやる方針だったのだが、2トップの守備の限定がないことがネック。このせいで3センターが外されたり、5バックの大外を取られたりという形が続出。盤面上はカバーできているのだが、対応が後追いになったせいでエラーが発生しやすく、1つ外すことができればスパーズとしては一気にゴールが見える状況だった。

 まさしく先制点はその状況。レギロンがマークを外したことでゴールへの道筋が一気にクリアになったといえるだろう。

 後半にパーカーは3-4-3気味で高い位置から止める形に修正。ルックマンの投入も相まって、大外からスパーズのブロックに挑める形に変更する。重心が高い状態でのカウンターを決められるようになったフルハムが徐々にペースを握っていくと、そのルックマンのクロスからカバレイロの同点ゴールが生まれる。サンチェスは外に出ていったのならば、意地でも潰したかったところだが。

 ここからはスパーズの直近の課題である点を取りに行く交代策の拙さが見える展開に。ヴィニシウスの投入でカウンター合戦に持ち込もうとするも、望んだほどは自分たちの土俵に引きずり込めたかは怪しいところ。

 もともと試合予定だったスパーズとは異なり、直前にアサインされた試合にも関わらず、なんとか踏ん張ったフルハムイレブンとパーカーの的確な修正で勝ち点1を呼び込んだ試合となった。

試合結果
トッテナム 1-1 フルハム
トッテナム・ホットスパー・スタジアム
【得点者】
TOT:25′ ケイン
FUL:74′ カバレイロ
主審:ポール・ティアニー

⑥アーセナル【11位】×クリスタル・パレス【14位】

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■見誤った勝負のタイミング

 キーラン・ティアニーの欠場は余りにも今のアーセナルへの影響が大きかったのは間違いない。クリスタル・パレスの4-4ブロックの攻略において、幅を取るやり方は必須。しかしながら、幅を取った後の武器であるティアニーのクロスを失ってしまってはそのやり方の威力も半減というものだろう。

 加えて、この日のアーセナルは細かいところでのパスミスを連発。クリスタル・パレスの強烈なカウンターを前面に受ける格好になってしまった。ザハとエゼはもちろん脅威なのだが、この日際立っていたのはベンテケ。アーセナルのDF陣に競り勝てるベンテケがボールを収めることで、クリスタル・パレスのカウンターは安定して敵陣に侵攻することができた。

 後半のアーセナルはCBを前に押し出す形で攻撃を完結させることに専念。SBの押し上げの準備を完了し、後は大外の武器であるサカのSBの発動や!となったところだったのだが、肝心のサカがガス欠で攻撃は不発。むしろ中央をこじ開けようと試みてクリスタル・パレスのカウンターをよみがえらせてしまう。

 幸い、引き分けで勝ち点1は得たアーセナル。しかし、勝負のタイミングを見誤ったレッスン料は欧州カップを見据えるアーセナルにとっては手痛いものになってしまった。

試合結果
アーセナル 0-0 クリスタル・パレス
エミレーツ・スタジアム
主審:アンドレ・マリナー

   おしまいじゃ!!

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