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「なるほど、どうする、そうなるか」~マンスリーアーセナル 19-20 vol.1

 アーセナルについて毎節レビューを書くのはしんどい(体力的にも精神的にも)けど、自分の中でどんな試合だったかアーカイブ化はしておきたいという葛藤から生まれたチャレンジ企画です。ちなみに、これを思い付いたのは昨日なので、今月の頭の試合とかはうろ覚えです。次からちゃんとやるから許してね。前回の代表ウィーク明けからだぜ。

目次

第9節 シェフィールド・ユナイテッド戦(AWAY)

スタメン

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■マンマークから抜け出せない

 アーセナルの4-2-3-1に対して、シェフィールド・ユナイテッドは3-1-4-2の配置。この配置の対決になるたびに言っているのだが、とにかく4-2-3-1はハイプレス型の3-1-4-2と相性が悪い。がっちり相手をはめ込めるからである。シェフィールド・ユナイテッドの配置はまさしくそれだったので、この試合のキックオフの配置を見ながら「なるほどそう来たか。」と思ったものである。

画像2

 当然だが「なるほどそう来たか。」は「アーセナルはこれにどう太刀打ちするんだろう」に変わっていく。しかし、それが徐々に時間を経るごとに「あれ、なにもしないけど平気なのか。」になっていき、最終的にセバージョスを投入したあたりで「個人のスキル頼みでガンガンやる感じね!承知です!」という気持ちになっていった。というわけで特に配置に関する工夫はなく、マンマークに対して人を入れ替えながらなんとかしてくれ!というのがこの試合だった。

 しかしながら、最後まで何とかなることはとくにないまま終了。がっつり昇格組と同じ本数のシュート浴びて敗戦である。マイク・ディーンで負けたの久しぶりじゃないかな。

試合結果
プレミアリーグ
第9節
シェフィールド・ユナイテッド 1-0 アーセナル
ブラモール・レーン
【得点者】
SHU: 30′ ムセ
主審: マイク・ディーン

第10節 クリスタル・パレス戦(HOME)

スタメン

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■いろいろ思い出せない

 今回取り上げる4試合の中では最も記憶が薄い試合である。なぜ、シェフィールド・ユナイテッド戦の方が先に行われたはずなのに、クリスタル・パレス戦の方が内容の記憶が薄いのだろうか。何かショッキングなことでもあったのかもしれないが全く覚えていない。

 過去のツイートを遡ったところ、相手の4-5-1に対して攻めあぐねるシーンが続いたと書いてあるので、プレッシングに来ない相手に対して、4-5ラインを突破できないまま手をこまねいた展開が続いていたのだろう。セットプレーから早々に2点を取れたこともあり、無理には攻めに出なかったのかもしれない。ちなみに今季、セットプレーからの得点率が高いチームはもれなく得失点がマイナスです。

 しかしながら、シェフィールド・ユナイテッドのようにはめ込まれてもだめ、クリスタル・パレスのように迎え撃たれてもだめとなるとちょっと頭が痛くなるのは事実である。こういう試合ならエジルがいてもよかったのかもしれない。なんせ5人(当時)いるキャプテンのうちの1人だからね。

試合結果
プレミアリーグ
第10節
アーセナル 2-2 クリスタル・パレス
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS: 7′ ソクラティス, 9′ ルイス
CRY: 32′ ミリホイェビッチ(PK), 52′ アイェウ
主審: マーティン・アトキンソン

第11節 ウォルバーハンプトン戦(HOME)

スタメン

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 この節はレビューを書いたので時間がある人はそれを読んだらいいぜ!

アドリブでもいいところ、だめなところ

 WB起用を基本線とした5バックのウルブス相手に4-3-1-2で挑んだアーセナル。トップ下は(まだ)5人いるキャプテンのうちの1人のエジルである。
「あれ、それサイドどうやって守るんだ。やばくないか?平気なのか?」という最近の恒例行事である試合前の心配はこの日も的中。アーセナルの3センターのスライドはイマイチで簡単に中盤の突破を許す場面が多かった。リトリートが遅れちゃうトレイラはどうしたんだろう・・・・。キャラじゃない・・・・。

 オーバメヤン、ラカゼットという頼れるFWコンビで貴重な先制点を挙げたものの、パレス戦と同様にリードを手放してしまう。後半は徐々にボールを持てるようになったこともあってか、2点目を取りに言った矢先の出来事であった。

 この試合のビルドアップは今までと比べればスムーズだった。特に後半は。うまい人はうまい人同士でやっていくと、相互理解が進んでいってそれなりにうまくいくんだろうなと後半を見ながら思った感想である。

 ただし、3センターをはじめとしてもう少し守備の約束事は明確にした方がよさげである。攻撃はうまい人たちのアイデアで何とかなる部分もあるのかもしれないが、そこにつなげるまでの機会が少なくなってしまっているのはボールを奪う部分に大きな問題を抱えているからだろう。アドリブでもいい部分では光が見えたが、規律を整えてほしい場面ではなかなか目に見える成果は見られない試合だった。

試合結果
プレミアリーグ
第11節
アーセナル 1-1 ウォルバーハンプトン
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS: 21′ オーバメヤン
WOL: 76′ ヒメネス
主審: マイケル・オリバー

第12節 レスター戦(AWAY)

スタメン

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対策はひと工夫であえなく

 破竹の勢いで突き進むレスター。中位以下には取りこぼさないが、ビック6相手には勝ち点を取れていないということで彼らの鼻息は荒かった。そんなレスターに対してアーセナルは今季リーグ戦では初めての5バックをスタメンから採用。「あれ?エジルトップ下?それサイドバックがどうやって見るの?」という試合前の疑問は当然出てくるわけだが、この日のアーセナルは一味違う。SBを監視するのはオーバメヤンとラカゼットの2トップ。そしてエジルはアンカーのンディディをマンマークする。

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 CBを放置するというアイデアは悪くないと思う。しかし、レスターは特に降参することなくCBの持ち上がりを開始。たまらず、FWがプレスに出ていけば当然サイドが空く。そうなると高い位置を取ったSBにボールがわたり攻撃開始。一つ一つズレていった守備はなかなかリカバリーが効かず。そこからは徐々に後手に回っていき、いつも通りきわどいシーンをたくさん作られた。前半にシュート数がそこまで差がつかなかったのは、前線に高さのないレスターがグラウンダーの速いクロスで合わせる意識が強かったから。触ればゴールというシーンはたくさん作られていたし、アーセナルが生み出したチャンスと比べてもおそらく数は多かったはず。

 なんとか粘った前半だったが、後半は崩されてしまったアーセナル。ここからマディソンとヴァーディにゴールを叩きこまれる。どちらもレスターの右側から運ばれたボールを左で仕留められた形である。2失点目のマディソンのゴールはスーパーだった。

 アーセナルで気になるのは5バックの前のスペースを誰がつぶすかである。ちょうどCHの脇の位置。

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 個人的な考えを言ってしまえば、ここを埋めるのはワイドのCBの2人がいいのではないか。この試合でいえばチェンバースとホールディング。3トップであるレスターに対して、アーセナルは最終ラインが5枚。例えば相手のインサイドハーフがここに立って、それに対してアーセナルの最終ラインから1人チャレンジしたとしても後方は数的優位。リスクを負うのは悪い選択ではない。

 1失点目のシーンはホールディングがグレイによってサイドにつり出されるが、それによる最終ラインのフォローが見られず、そのままそのスペースを使ったティーレマンスにアシストを決められている。

図1

 2失点目はよりシンプルに出ていったベジェリンが間に合わず。最近思うのだが、こういったシーンではWBよりCBが出ていった方が最終ラインのカバーの距離が少なくて済むように思うけどどうだろう。チャレンジで一番開きやすいところを両側から挟むように閉じるほうがスムーズな感じが。

画像11

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 このシーンではチェンバースが詰めるのは無理だっただろうし、そもそも1失点目ではそのスライドできてないじゃん!って言われたらそれまでなんだけど。でも5バックを継続するなら、最終ラインから出ていってボール奪取チャレンジはしないとまずいはず。そしてその役割はCBがいいのではないかなと。

 ラカゼット、オーバメヤン、エジルの前線でカウンターを主体にするっているのはそこまで悪くないけど、さすがにあそこまで最終ラインが受け身になってしまうと、全体のラインが下がって苦し紛れのカウンター発動になってしまう。ボール取ったとて、肝心の3人の距離が遠いぜ!とかもありますし。上の俺が提案したやつをやれよ!とは言わないけども、何かしらボール奪取位置には工夫が必要そう。

 5バックというアイデアは悪くない。カウンター狙いというのも今のレスターとアーセナルを考えれば妥当かもしれない。しかし、1つ相手が目先を変えると全然通用しなくなってしまうというのが、アーセナルの現在地である。シンプルにこの試合はレスターの方が強かった。

試合結果
プレミアリーグ
第12節
レスター 2-0 アーセナル
キング・パワー・スタジアム
【得点者】
LEI: 68′ ヴァーディ, 75′ マディソン
主審: クリス・カバナフ

あとがき

詰めの甘さはどこから?

 今月のアーセナルは楽しいことと辛いことでいえば3:97くらいで辛いことが多かった1か月になってしまった。5人いたキャプテンは1人減ってしまうし、彼が次にアーセナルのユニフォームに袖を通す機会があるのかさえ分からない。いつも代表ウィークはゴシップ祭りなので覚悟をしながら迎えるのだが、今回は代表ウィークを迎えるまでもなくゴシップ祭りになっており、アーセナルは非常に英国メディアの新聞発行部数に高い貢献をしているといわざるを得ない。

 どうやらフロントはまだまだエメリにチャンスを与えるようだ。個人的にはエメリは無策とはあまり思わないが、なんでそういったプランを用意したのか試合を見て類推しにくい部分がある。それに加えてレスター戦のように準備してきた策を対応された後のもろさも目立つ。

 「他のリーグを見る限り、もうちょっとエメリはいろいろと細かい部分までやれるはずだ」といっている人もいる。言語面が試合の準備における詰めの甘さにつながっていなければいいのだけど。

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