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「Catch up FIFA World Cup QATAR 2022」~2022.12.2 Group G 第3節 セルビア×スイス ハイライト~

■プランの持続力が突破の潮目

 ここまで2試合で勝利がないセルビア。しかしながら、裏のカードがカメルーンと突破を決めたブラジルということで勝利すれば突破の可能性が見えてくる。スイスは引き分け以上で無条件で突破が決まる状態だ。

 いきなり畳み掛けるような攻撃を繰り出したのはスイス。エンボロ、ジャカといきなりミリンコビッチ=サビッチに襲いかかるようにシュートを打ちまくる。セルビアは縦パスが入れられてしまうなど、ややコンパクトさに欠けた対応の序盤戦だった。

 その分、セルビアは高い位置からの迎撃に力を入れているように見えた。アンカーのフロイラーをタディッチで抑えるのに代表されるように、マンマーク気味に相手を追い回す形を優先。同数でバックラインが受けること自体にはあまり躊躇がある様子ではなかった。

 マンマークに対してスイスは王道対応。移動を増やしながら相手がどこまでついてくるかを探る動きを見せていく。最もクリティカルな解決策となったのはエンボロ。縦パスを受けて反転し、独力で運ぶところまでの推進力を見せていた。

 より高い位置でボールを受けることができるのはシャキリ。インサイドに絞る形で縦パスを引き出す。マンマーク色が強い分、コンパクトさに欠けているセルビアの守備の陣形を利用して侵入していく。ジャカもアンカー的な振る舞いが多かったフロイラーにサポートに入る形でビルドアップを助けていた。

 一方のセルビアの前進は布陣のズレを活用したものだった。スイスは非保持において4-4-2の布陣。セルビアのバックライン3枚は数的優位を生かしながら落ち着いてビルドアップを行う。

 両ワイドCBの攻撃参加は非常に積極的にボール保持に関与。スイスとしては放っておくとめんどくさいことになる。セルビアのWBの攻撃性能にもスイスは手を焼いていた。左サイドのコスティッチはタディッチ、パヴロビッチの連携で敵陣に入り込んでいたし、逆サイドのジヴコビッチもカットインのシュートでポストを叩くなど得点の匂いをさせていた。

 しかし、スイスのSBも攻撃性能では負けていない。撃ち合いの様相が強いカードで先制点の起点になったのはスイスのリカルド・ロドリゲス。左サイドのオーバーラップから最後はシャキリがゴールを決めてみせた。

 セルビアもすぐに反撃。左サイドのコスティッチからのクロスをミトロビッチが合わせて追いつく。エースのゴールで勢いに乗ったのは相棒のヴラホビッチ。スイスのDFを惑わせる斜めの動きだしからフィニッシュの間合いを作り出し、一気に逆転まで持っていく。配置のズレからFWのスキルで勝負できるのがセルビアの強みである。

 だが、セルビアがリードを維持できたのは一瞬のことだった。前半のうちにエンボロがゴールをゲット。中央でタメて最終ラインの足を止めたソウの動きが秀逸だった。

 前半で見られた傾向として、盤面で言えばズレをうまく作っていたのはセルビアだったが、スイスはハメた状況からの脱出がうまい。もしくはセルビアが逃げられたマーカー相手の対応をどうするかに悩みまくっている。後半もこの傾向は変わらず、互いに攻め手を持ちながら敵陣に攻め込む展開が続く。

 スイスは敵陣攻略のデザインが美しい。2点目もそうだが、3点目も華麗。シャキリを起点とした流れからバルガスの動き出しで裏をとると落としをフロイラーがゲット。後半早々に勝ち越しゴールを挙げる。

 このゴールで勝利が必要なセルビアの出足はやや鈍ってしまった印象だ。前半ほどのプレスにはいけなくなったし、スイスは大きな展開でより丁寧にボールを逃すことを行っていた印象。

 セルビアは徐々にそうした展開にダレてしまったように見えた。先に挙げたバックラインの面々は後半も保持で効いてはいたのだけど、自分たちが守備で開ける穴を突かれる頻度が徐々に増えてきてしまうように。

 どちらも見どころのあるパフォーマンスではあったが、90分間のプランの持続度という意味ではスイスに軍配。セルビアはようやく波に乗ってきたストライカーのゴールを守り切ることができなかった。

試合結果
2022.12.2
FIFA World Cup QATAR 2022
Group G 第3節
セルビア 2-3 スイス
スタジアム974
【得点者】
SER:26′ ミトロビッチ, 35′ ヴラホビッチ
SWI:20′ シャキリ, 44′ エンボロ, 48′ フロイラー
主審:ダニエル・シーベルト

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