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「Catch up Premier League」~2022.3.10 プレミアリーグ 第30節 ノリッジ×チェルシー ハイライト

■カンテの投入が仕上げの布石に

 5バックというフォーメーションとは裏腹に、トップから相手を捕まえにいく強気なスタンスだったホームのノリッジ。最終ラインにプレスにも行くし、降りていくチェルシーのトップの選手にも必死についていく。

 確かにチェルシーはプレスをかけると少しバタバタする部分もあったし、カバクのハフェルツへの果敢なトライからカウンターへのチャンスが出来そうな場面もあった。だけども、さすがに3バックに対して2トップが追いかけ回すのはちょっと無理がある。サージェントは頑張ってはいたが、チアゴ・シウバとクリステンセンの両方を捕まえるのは不可能。クリステンセンというボールの落ちつけどころを見つけてしまっていたチェルシーに対して、ノリッジのプレスは効果が限定的だったと言わざるを得ない。

 前進のしどころを見つけたチェルシーはセットプレーから先制。チャロバーが3分にネットを揺らして先手を取る。続く14分、左サイドからハフェルツとヴェルナーの縦関係からノリッジを押し下げると、マイナスのスペースに入り込んだマウントが追加点。この場面のマウントもそうだが、向かってくるノリッジの選手をいなせる力がある選手がいたのもノリッジにとっては誤算だった。コバチッチとか。

 ただ、ノリッジもノリッジでタイマンでやれる場所はあった。左サイドのウィリアムズ、アンカーのノルマンあたりは相手を剥がしながらの前進が可能。前線のプッキも十分にオフザボールで勝負できる状況だった。

 2点のビハインドでハーフタイムを迎えたノリッジは2枚替えで4-3-3にシステム変更、一気に状況を変えにいく。前からプレッシングに行くのかな?と思ったけどそういうわけではなく、ノルマンに代わってアンカーに入ったルップから幅を使いながらの攻撃を行いながら攻め込むことができるようになった。

 狙い目になったのは左サイド。交代で入ったラシツァの対面になるロフタス=チーク、チャロバーはパフォーマンスが不安定で、このサイドからの打開で十分にチャンスは出来ていた。そして、この左サイドからPK奪取。チャロバーのハンドを誘い、プッキがこれを沈めて1点差に迫っていく。左サイドという攻め手を見つけたノリッジは同点にするべくこちらのサイドを集中的に狙う。

 チェルシーは縦パスに積極的にトライはするが、フィフティーの状況で相手を外せず、ファウル奪取よりいい状況をなかなか生み出すことができない。

 そのチェルシーにとって反撃のきっかけになったのが終盤のカンテの投入。ライン間での反転で自らがボールを運ぶことで敵陣に迫っていく機会を増やしていく。

 すると、90分。試合を決める追加点はジョルジーニョから縦パスをうけとったカンテのドリブルが起点。ドリブルで押し下げたおかげでスペースを享受したハフェルツが得点をゲット。苦しみながらも試合を決めたチェルシーが連勝を伸ばすことに成功した。

試合結果
2022.3.19
プレミアリーグ 第30節
ノリッジ 1-3 チェルシー
キャロウ・ロード
【得点者】
NOR:69′(PK) プッキ
CHE:3′ チャロバー, 14′ マウント, 90′ ハフェルツ
主審:マーティン・アトキンソン

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