■見どころはあったが勝ち点には届かず
チームを1部に導いてきた功労者であるマルセロ・ビエルサと袂を分かつ決断をしたリーズ。新しくエランド・ロードに迎えた指揮官はジェシー・マーシュ。レッドブル系の指揮官!というくらいしか情報はもっていないので、どんな感じなのかリーズで追いかけながら観察していきたいところである。
たった、1試合ではあるがリーズには明確な変化があった。最も大きなところでいうとプレッシングである。これまでのリーズではボールホルダーに連続的に、代わる代わるのプレッシングを仕掛けていたスタイルがお馴染みではあった。したがって、この試合でロドリゴが見せていたプレスに行かないように味方を制するようなボディアクションはこれまではなかったものである。
攻撃面ではやり直しとなるようなパス回しが増えたよう。これもこれまで見せてきたスタンスとは異なるもの。レスターのSBの管理が甘くなる大外の裏側のスペースから狙いを定めて、縦に速いパスを出すタイミングを伺う。
ただ、最もリーズで得点の可能性を感じさせたのはカウンターでの速攻。ロドリゴ、ハリソン、ラフィーニャ、ジェームズの4人が一気にスイッチを入れて走り出すロングカウンターは迫力十分。特にハマっていた前半のうちに先制点が欲しかったところだろう。
苦しい展開となったレスター。プレッシングではIHのデューズバリー=ホールがトップのヴァーディに加わり、プレスを敢行するが、リーズの攻撃を止めきることは出来ず。シュマイケルのセービングで難をしのいでなんとかしのぐという厳しい前半に。
救いだったのは縦に速い展開にはめっぽう強いヴァーディがこの日の先発に名を連ねていたことだろう。リーズほど厚みのあるカウンターではなかったが、抜け出しの鋭さはやはり天下一品。やり返せる武器を有していることで攻撃の機会が完全に潰えることはなかった。
レスターにとっては前半をなんとかスコアレスで凌いだ形に。後半、サイドをワンツーで抜け出したバーンズが貴重な先制点をゲット。レスターとしては押し込まれる展開の中でリードを得ることに。
ここからはレスターは我慢の展開。押し込んだリーズはサイドからの攻勢を強め、レスターのPA内に繰り返し迫っていくが、ソユンクとアマーティの奮闘が光り、最後のところをやらせない。
リーズは内容的には上々、レスターを上回ったとも言えそうだったが、一番欲しい勝ち点3は得ることが出来ず。残り10試合というリミットがあるマーシュの初陣は厳しい結果を突きつけられるものとなった。
試合結果
2022.3.5
プレミアリーグ 第28節
レスター 1-0 リーズ
キング・パワー・スタジアム
【得点者】
LEI:62′ バーンズ
主審:デビッド・クーテ