■手堅い前半の勢いを維持し、勝ち点3確保
立ち上がりからボールを持ちたそうだったのはアウェイのレスター。ウルブスの5-3-2で時間を与えられるSBからボールを運ぼうと試みる。左のトーマスはデンドンケルによって早い段階で捕まえられることが多かったが、右のリカルド・ペレイラは比較的時間をもらいながら進むことができていた。
だが、この日のレスターにはマディソンもヴァーディも不在。ここから先の定点攻撃のパターンが見つからず。どちらかといえば、早い攻撃の方が可能性を感じさせる部分があった。
しかし、早い攻撃に活路を見出していたのはウルブスも同じ。特に右サイドのデンドンケルとセメドの出足は十分で、レスターの左サイドの裏をつくようにカウンターから反撃することができていた。サイドの裏をついて、相手の中央の選手を引っ張り出すことができたら、今度は中央を経由してサイドチェンジ。ラインを押し下げてフィニッシュに向かう。
先制点もこの形。レスターを左右に振り回してラインを押し下げた後にネベスがミドルを叩き込んで見せた。ウルブスは速攻での結果を試合開始早々に出す。遅攻においてもポデンスが絶好調。ライン間のキープでサイドでの切り返しを増やしてのドリブル突破等のアクセントをつけることでウルブスの攻撃に味を加えていた。
レスターの攻撃に対してもポデンスを下げる5-4-1気味に変更することで守備の手当てをしたウルブス。リードを奪ったことでだいぶ手堅い試合運びを見せる。だが、レスターはウルブスの撤退守備に対して見事な攻略法を披露。40分にオルブライトンの裏抜けを見逃さなかったティーレマンスからスルーパスが通り、ウルブスのラインを一気に下げると最後はルックマンが仕上げ。同点に追いつく。
迎えた後半。タイスコアの両チームは得点を取りに行く。前半よりも保持に力を入れるようになったウルブスはヒチャンの投入で3-4-3にフォーメーションチェンジ。攻撃的になった両チームのなかで結果を出したのは前半から好調だったポデンス。左サイドからのアイト=ヌーリの侵入でラインを押し下げたところで、空いたバイタルからポデンスがミドルを決めて一歩前に出る。
勝ち越しゴールを挙げたウルブスに対して、レスターもマディソンを投入して応戦。3-4-3にチェンジしたウルブスに中央にボールを差しやすくなったことを利用し、マディソンで差し返す所存だった。
だが、レスターの終盤の攻撃は実らず、ウルブスは逃げ切りに成功。より手堅い前半を過ごしたウルブスが後半にリードを奪い、勝ち点3を確保した。
試合結果
2022.2.20
プレミアリーグ 第26節
ウォルバーハンプトン 2-1 レスター
モリニュー・スタジアム
【得点者】
WOL:9′ ネベス, 66′ ポデンス
LEI:41′ ルックマン
主審:クレイグ・ポーソン