MENU
カテゴリー

「Catch up Premier League」~2022.2.12 プレミアリーグ 第25節 ノリッジ×マンチェスター・シティ ハイライト

■健闘の30分と対応力のそれ以降

 シーズンの序盤の絶望的な状況から比べると、いくばくか希望が持てる状況まで回復したといえそうなノリッジ。ディーン・スミス就任以降は守備に安定の兆しが見え、しぶとく勝ち点を拾う試合が増えてきている。

そんなノリッジと今節対戦するのはラスボスのマンチェスター・シティ。リーグ連覇に向けてひた走る王者に対してスミスはどのような策を講じるのかがこの試合の見どころである。

 直近数試合のノリッジは4-4-2型のフォーメーションが基本だったが、この試合は4-5-1を採用。スタメンの入れ替えもあったので、スカッド的な理由もあり得ない話ではないが、基本的には普段よりも撤退しながらの守備に念頭を置いた形をこの試合に向けて敷いたといっていいだろう。

 前回の対戦に比べれば、守備の練度は大幅に高まったのは間違いない。同サイドに人数をかけるマン・シティの崩しに対して、ノリッジはきちんと圧縮することが出来ていたし、同サイドからの崩壊を食い止めることは十分できていた。

 マン・シティ側の事情でいうとアンカーがフェルナンジーニョだった影響は否めない。ロドリほどサイドチェンジの速度や精度を備えておらず、同サイドにスライドするノリッジの守備陣に対して、優位を取れる揺さぶりをかけることが出来なかった。

 ノリッジは最終ラインの押し上げをサボらずに行っており、反撃の機運も十分。ラシツァのドリブルを軸としたカウンターはゴールに迫る場面を少ないながらも作り出していた。

 上々だったノリッジだったが、当然このまま終わらないのが首位のチームである。アンカーから速いパスを供給できないのであれば、サイドから一発で供給すればいいやろ!ということでワイドプレイヤーからバシバシとサイドチェンジを開始。徐々にノリッジの守備陣に綻びを作っていく。

 すると30分には先制点。マフレズ→スターリングというWG to WGのパスワークでノリッジのゴールをこじ開ける。ノリッジの守備網も前半30分までは悪くはなかったが、ここからは王者の対応力が上回る展開にだんだんとシフトしていく。

 ここからはノリッジの攻略法を見出してしまったマン・シティによるゴールショーとなった。迅速な左右への展開から後半開始早々に2点目を取ると、セットプレーからさらに追加点。一気に試合を決めてしまう。バックラインとサイドプレイヤーがアンカーの展開力を補いながらノリッジを横に揺さぶっていく構造で安定を見つけてしまっていたマン・シティであった。

 ノリッジは反撃も徐々にしりすぼみに。核弾頭のラシツァはウォーカーにピタッと止められるようになってしまったし、プッキは独力でディアスとアケ相手に違いを作れるほど絶対的ではない。サージェントは自陣の深い位置まで下がる頻度が高く、攻撃に出る余裕がそもそもない。。

 反撃の術を失ったノリッジ相手に、マン・シティは若手を次々と投入。中でもデラップのPK奪取は本人の自信になっただろう。今季は苦しんでいるスターリングもこのゴールでハットトリックを達成。30分で困難を解決したシティが終わってみれば力の差をみせつける大勝を果たした。

試合結果
2022.2.12
プレミアリーグ 第25節
ノリッジ 0-4 マンチェスター・シティ
キャロウ・ロード
【得点者】
Man City:31′ 70′ 90′ スターリング, 48′ フォーデン
主審:アンドレ・マリナー

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次