MENU
カテゴリー

「EURO2020ハイライト」~Group C Match day 2 ウクライナ×北マケドニア~ 2021.6.17

画像1

■存分に楽しませてくれるウクライナ

 共に第1節を落としてもう負けられない両チームの一戦。特に北マケドニアはこの試合で敗れて、かつこの直後の試合でオランダが勝利してしまうと24か国の中で一番初めに敗退が決定してしまう。文字通り崖っぷちの一戦だ。

 立ち上がりから勢いよく攻めに出たのはウクライナ。北マケドニアにとっては第1節で対戦したオーストリアとは桁違いの圧力でゴールに襲い掛かってくる。ウクライナで少し気になったのはやたら左利きを並べていたこと。前線はマジでレフティばかり。右から左にボールを動かすシーンがとても多かった。狙っていたのかな?とはいえターンする方向は北マケドニア目線でははっきりしていたように見えたので、その部分は守りやすそうだったけども。個人的には利き足はバラした方が守りにくそうと思うことが多いので、右利きほしい!という気持ちになった。

 とはいえ、ウクライナはそれでも十分北マケドニアを脅かすことはできていた。その理由の1つは北マケドニアのDFラインが非常に乱れやすかったこと。北マケドニアはとてもよく組織されているチームだと思うが、それはあくまでカウンターの発動やプレスを受けた時のボールのスキルの話。受けに回って良さが出るチームではない。

 とりわけ受けた時にアラが見えたのは6番のムスリウ。最終ラインに1人だけ残ってしまったり、あるいは逆に出ていったにも関わらず潰しきれなかったり(2失点目のシーンが一例)など、ラインコントロールを乱す要因になっていた。加えて、北マケドニアはエリア内の跳ね返しスキルも高くないので、何としても押し込まれたくはなかったはず。彼らの積極的なハイプレスはその裏返しといってもいいかもしれない。

 そのハイプレスの回避を問題なくやってのけたウクライナ。右の大外に起点を作り、とっとと前半で2点を奪って見せた。特に流れの中で輝いていたのはマリノフスキー。球持ちがよく周りの味方や相手の出方でプレーを自在に調整できる選手。このEUROで一躍名を挙げそうな予感である。

 ビハインド、かつおしこまれたら終わりという状況の北マケドニアはハーフタイムに2人の選手変更を敢行。4-2-3-1に変更し攻撃的な布陣に変更した。これに戸惑ったのはウクライナのCH。WGが戻らない彼らの基本方針において、前半の北マケドニアの5-3-2は中盤で枚数がばっちり。3人ともそれぞれの担当選手についていくだけで十分守れていた。

 これに対して、後半の北マケドニアの4-2-3-1は両SHが内側に絞ることでウクライナのCHの仕事を増やす。これにより、デートしていればいい状況は崩壊。ウクライナから見ると守り切れない選手が出てくるようになる。

 これにより、後半は押し込む状況を作った北マケドニア。英雄パンデフが得たPKをアリオスキが止められつつも気合で押し込む。一方のウクライナにもPKは与えられたが、これをマリノフスキは失敗。相手がオランダでも北マケドニアでも90分俺たちを楽しませてくれているウクライナは偉大である。

 最後まで追いすがる北マケドニアだったが、押し込めないまま終了。直後の試合でオランダが勝利したことで北マケドニアの敗北が決定。もっともはやくグループステージで大会を去ることが決まってしまった。

試合結果
ウクライナ 2-1 北マケドニア
ブカレスト・ナショナル・アレナ
【得点者】
UKR:29′ ヤルモレンコ, 34’ ヤレムチュク
MKD:57′ アリオスキ
主審:フェルナンド・ラパッリーニ

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次