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「Catch up Premier League」~2022.12.28 プレミアリーグ 第17節 リーズ×マンチェスター・シティ ハイライト

ハーフタイムのギアチェンジを返り討ちに

 ボクシングデーのマッチウィークのトリを飾るのはマンチェスター・シティ。リーズのホームであるエランド・ロードに乗り込み首位追撃を狙う。

 カラバオカップに続き、シティのスタメンにはリコ・ルイス。バックラインの組み立てはそのリバプール戦と同じ仕組みである。インサイドに絞るリコ・ルイスがロドリの隣に並び、バックラインと3-2の陣形を組む。 

3-2で後方の陣形を組みながらビルドアップを行うチームはかなり多くあるが、シティの3-2のブロックの特徴は3の両脇に入る選手が非常に外側に張ることである。守備側として難しいのは低い位置のサイドにいる選手にプレスをかけるかどうかである。WGがシティのCBを捕まえにいくと、大外のレーンは空いてしまう。大外のレーンに降りる選手をさらに後方から捕まえにいけば、背後のスペースはハーランドにターゲットにされてしまう。

 そもそも全体の陣形を外に注力する形にして、中盤もプレスに投入した場合、ライン間で待ち構えるデ・ブライネを捕まえるのは難しくなる。ライン間のデ・ブライネが前を向くことができれば、シティは最も確実な前進の手段を手にすることになる。

 そうなると、守備側は外に出ていきにくくなる。インサイドにはデ・ブライネ、リコ・ルイス、ロドリの3人がいて、このスペースでシティ相手に数的不利を受け入れるのは難しいからである。よって、リーズの陣形は非常に内側に圧縮されたものになった。

すると、シティは大外からスムーズにボールを運ぶことができるようになる。相手のWGのポジションの外からCBが持ち上がることで数的優位を享受できるということがシティの保持の仕組みである。

 このやり方でシティは非常に順調にボールを運ぶ。普段のリーズは高い位置からプレッシングをかけるチームだが、どこか躊躇しながらプレーしていたようだった。シティのプレッシングに対して、ボールを運ぶ部分においてはリーズも可能性を見せることができていたが、プレッシングからボールを奪うフェーズにおいては可能性がちっとも見えてこなかったと言っていいだろう。

 シティは相手の守備の薄いところから選択的に攻めていくと、前半終了間際に先制。決め手になったのはロドリ。前方のスペースが空いた際にはすかさず列を上げる動きは他のアンカーとロドリが一線を画すものになっている。ポジションを取り直したロドリが攻撃に厚みをもたらし、リーズ相手に先制点を奪って見せた。

 追う形になったリーズは後半にプレスを強化。中盤が列を上げながら相手を捕まえにいくことで、リスクを取りにいく選択をする。ボール保持ではショートパスを繋ぎながらライン間のスペースにガンガン縦パスを入れていく。トランジッションを増やすことで、リーズにはチャンスが出てくるようになった。

 だが、リーズはミスをしてしまい決定的な追加点を許す。CBのパス交換を掻っ攫われ、最後はハーランドに余裕を持ってゴールを沈められてしまう。さらにはデ・ブライネの横断を起点として再びシティが追加点をゲット。点差は3点まで広がることになる。

 リーズはストライクが意地の1点をセットプレーから奪うが、点差が縮まるのはここまで。ハーフタイムのギアチェンジを返り討ちにしたシティが貫禄の勝利をあげた。

ひとこと

 シティの試合運びは完璧だったが、唯一気になったのはトランジッションにおける守備強度。この部分はディアスが戻ってくればなんとかなる気はするけども。 

試合結果

2022.12.26
プレミアリーグ 第17節
リーズ 1-3 マンチェスター・シティ
エランド・ロード
【得点者】
LEE:73′ ストライク
Man City:45+1′ ロドリ, 51′ 64′ ハーランド
主審:スチュアート・アットウェル

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