MENU
カテゴリー

「Catch up Premier League」~2023.1.21 プレミアリーグ 第21節 レスター×ブライトン ハイライト

ソリッドな守備に十分な対抗策を示したブライトン

 降格圏が見えてくる順位に立っているレスター。主力選手をキープしてでも戦力を維持しているという方針を踏まえても、絶対に落ちるわけにはいかないだろう。今節の相手は好調のブライトンだが、なんとか勝ち点をもぎ取りたいところだ。

 レスターはデューズバリー=ホールがスタメンに復帰。彼が前に出ていく4-4-2のプレッシングでレスターは4-1-4-1から変形したいつものプレスを行う。ブライトンの保持に対してレスターのブロックは色気をほとんど見せず、きっちりと撤退を優先。なるべく中央のスペースを空けない形でブライトンの縦パスを入れさせないようにコンパクトな守備を敷く。

 ブライトンは外を回る形からチャンスメイクを行う。右のワイドのマーチのところにCH、ララーナ、グロスが関与し、クリーンに彼にボールを渡す形を作り、エリア内にクロスを放り込んでいく。だが、ブライトンは高さがあるわけではなく、クリティカルなクロスも合わなかったため、マーチのサイドからの突破では先制点には至らなかった。

 対するレスターの保持はカウンターが中心。ただ、ショートパス中心の組み立てにおいても、低い位置でボールに関与できるデューズバリー=ホールが復帰したことで、普段ほどのノッキングは感じさせないものだった。

 レスターのカウンターの成否を分けるのはエリア内に人を残しながら抜け出すことができるかどうか。レスターは動き回るブライトンのSBの背後から裏に抜ける場面が多かったのだが、ヴァーディがサイドに流れて抜ける役をやってしまうとエリア内に人が残らない状況になってしまう。カスターニュへのロングボールからプラートが抜け出した形のように、ヴァーディがゴール前に待っていれる状況を作れれば、チャンスになる。きっちり固めてロングカウンターを徹底することでいつもよりはソリッドなゲームを展開していたレスターだった。

 時間の経過とともにブライトンは幅を使った攻撃を展開。低い位置のカイセドやマック=アリスターから左右にボールを振り、三笘とマーチの両翼からレスターを攻め立てる。徐々にレスターは望まない形でラインを下げる機会が増えていってしまう。

 すると仕事をしたのは三笘。右サイドからのサイドチェンジをエストゥピニャンのサポートを借りながら左の大外で受ける。カットインでコースを作った三笘はゴールの右隅に素晴らしいスーパーシュート。繋いで大外に持っていく過程や続々と三笘にドリブルのコースを空けるように動き直すブライトンの選手には三笘への信頼がきっちりと見えた。

 対するレスターもサポートを受けたWGが結果を出して追いつく。ワイドから1on1をぶち抜いたバーンズから逆サイドのオルブライトンが詰めてゴールをゲット。最近はバーンズがこんなにクリーンな1on1をする機会がなかったことを踏まえるとデューズバリー=ホールの貢献度の高さは流石である。

 タイスコアで迎えた後半はより構図がくっきりしたものに。レスターはローラインを徹底してカウンターに専念。ブライトンがボールを持って徹底的に攻め続ける展開になった。

 ブライトンの攻めの中心になっていたのは三笘。動き直しの巧みさと斜めのコースの取り方でギャップを作り、左サイドから違いを演出する。抜ききってのマーチへのラストパスは実質アシストと言ってもいいだろう。ブライトンの伝統芸能が炸裂したふかしたマーチのシュートにブライトンのファンをがっかりさせたことだろう。

 レスターは専念しているロングカウンターがなかなか刺さらずに苦戦。だが、なんとか勝ち取ったコーナーで勝ち越しゴールをゲット。ファーに待ち構えていたバーンズがヘディングで決めて貴重なリードを奪う。ワンチャンスを活かしたレスターがこの試合で初めて前に出る。

 これでレスターは守備に専念。ガッチリと守備を固めて逃げ切り体制に入る。その目論見を破壊したのはファーガソン。年明けあたりから彗星の如く現れたストライカーがブライトンの救世主に。大外からのクロスを頭でなんとか合わせて厳しいコースに押し込むことに成功する。

 ソリッドな守備を見せてブライトンを追い詰めたレスター。コンパクトなブロックに対して最後まで抵抗してみせたブライトン。色は違えどどちらも見所がある試合だったと言えるだろう。

ひとこと

 デューズバリー=ホールの復帰は非常に大きい。レスターの残留争い脱出のキーマンになる可能性はある。あと三笘はやばい。

試合結果

2023.1.21
プレミアリーグ 第21節
レスター 2-2 ブライトン
キング・パワー・スタジアム
【得点者】
LEI:38′ オルブライトン, 63′ バーンズ
BHA:27′ 三笘薫, 88′ ファーガソン
主審:トーマス・ブラモール

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次