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「Catch up Premier League」~2023.1.23 プレミアリーグ 第21節 フラム×トッテナム ハイライト

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先制点だけが足りない完璧な前半

 マンデーナイトに迎えた一戦は5位をかけたロンドンダービー。シンプルに勝った方が5位という非常にわかりやすい一戦である。年始から好調を維持するフラムと色々と雲行きがあやしいトッテナムと直近の両チームの勢いは対照的。試合はこの両チームの現状をがっちり反映した内容になっていた。

 フラムのトレードマークであるハードなミドルプレスはこの日も健在。トッテナムのビルドアップを明確に苦しめていた。バックラインからのショートパスにこの日も積極的にトライしていたトッテナムだがいつも以上に苦戦。降りていくソンはあっさり囲まれて潰されるし、バックラインとCHの5枚のパス交換でもミスを連発。あっさりとフラムのカウンターを喰らってしまう。

 フラムはボール保持でも十分にペースを握ることに成功。こちらも積極的に高い位置からのプレスに出てきたトッテナムだが、フラムのビルドアップを前に無効化。ミトロビッチにボールを当てるポストから中盤で前を向く選手を作る形と自由に動き回るウィリアンを軸に、ハイプレスを裏返して前進する。

 フラムはある程度前に進むと、左右にボールを振りながらアタッキングサードに迫っていく。特に右の大外で待ち受けるボビー・リード目掛けてのサイドチェンジは有効。このサイドである程度押し下げつつ、フォローに入ったテイテイからクロスを上げてチャンスを構築していく。

 ボール保持とミドルプレスの両面でチャンスを作り続けるフラム。試合を完全に支配し、あとは先制点を取るだけ!という流れであった。だが、トッテナムはケインとクルゼフスキの推進力から単発で反撃の機会を探り、終盤に少しずつ持ち直す。

 すると、前半終了間際に一発で試合を動かしたのはケイン。強烈なミドルから文脈関係なしのゴールを叩き込んだ。セットプレーの流れから前線にトッテナムの選手が多く残っていたこともあり、フラムはこれまで厳しく行けていたライン間のソンにチェックに出て行けなかったことが失点に直結してしまった。

 後半の頭もフラムは軽快な立ち上がり。トッテナムのゴールに迫力十分で襲いかかっていく。だが、前半ほどの支配力を発揮できていたかというと別の話。トッテナムはロングカウンターからやり返す形で反撃に出れていたことで、比較的フラットな状況で試合は推移する。

 ケインにスムーズにボールが入り、右のクルゼフスキに展開することができれば、少なくとも敵陣までの進撃は期待ができる。トッテナムの攻撃が前半よりも澱みなく行われていたのはフラムのプレスの強度が落ちている証拠と言えるだろう。

 ただ、フラムもサイドのマイナスからアーリー気味にクロスを入れるという攻撃の形は持っていたので、十分に保持はやれていた。ミドルプレスをほとんど捨てて自陣に引くトッテナムに対して、前半と同じクロス攻勢でゴールに迫っていく。

 ソロモンを投入し、ボビー・リードを一列下げる。そのボビー・リードも交代してヴィニシウスを投入するなど最後は攻撃的な采配で展開を引き寄せたマルコ・シウバ。左右からクロスを入れて同点ゴールを目指していくが、ネットを揺らすことはできず。エースの一撃を守り切ったトッテナムが連敗阻止に成功した。

ひとこと

 タフな後半を凌げたことはトッテナムにとっては自信になったはず。ケインとクルゼフスキの依存の高さは気になるところではあるが、終盤まで気の抜けない接戦を久しぶりに制したことにまずは胸を撫で下ろしていることだろう。

試合結果

2023.1.23
プレミアリーグ 第21節
フラム 0-1 トッテナム
クレイブン・コテージ
【得点者】
TOT:45+1′ ケイン
主審:ポール・ティアニー

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