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「Catch up Premier League」~2023.2.25 プレミアリーグ 第25節 クリスタル・パレス×リバプール ハイライト

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ファウルが多い守備陣が後半のブレーキに

 ニューカッスルを下し、CL出場権獲得に向けて上位を猛追するリバプール。しかしながら、ミッドウィークのレアル・マドリー戦は衝撃の大敗。身体的または精神的なチームへのダメージが気になるところである。

 セルハースト・パークにおいてもリバプールはボールを握る。バックラインは幅を取りながらゆったりとしたビルドアップを行う。アンカーには珍しくヘンダーソン。バイチェティッチもファビーニョもベンチからのスタートで、中盤は比較的渋いメンツである。

 そうしたメンバーによる保持は少し手間取り気味。詰まってどうしようもない!というわけではないが、アレクサンダー=アーノルドが低い位置に顔を出す(そしてミスって危険なロストをする)など、ビルドアップ隊のいつものバランスも少し変わっているように思えた。

 しかしながら、リバプールには確固たる前進の手段があった。それはパレスの右WGのオリーズの背後である。ややポジションが乱れ気味のオリーズの背後からリバプールがボールを運ぶことで敵陣への前進のルートを開拓することに成功した。大外のロバートソンとインサイドに入り込むジョッタのコンビネーションはなかなかの精度。今季、終始機能不全だった左サイドに少し兆しが見えたのは朗報である。

 逆にパレスのボール保持においてはリバプールは高い位置からの積極的なプレスを敢行する。パレスの狙い目になるのはサイドの裏のスペース。プレッシングに積極的に出てくるリバプールのSBの背後から相手のエリアに逆襲。特にアレクサンダ=アーノルドの裏をとる瞬間がよく見られるようになった。

 確実な前進の手段を手にしたリバプールは明確に押し込むことができるようになっていたが、そこはセルハースト・パーク。なかなか得点までは至ることができずに苦しむ。

 後半、選手交代に動いたのはリバプール。前半、あまり機能していなかった右サイドにエリオットを置くというのは非常に丸い判断のように思える。前半よりもリバプールは左右にきっちり揺さぶりながら幅をとっての前進をしていくことに。ワイドを使った攻めで左右をバランスをよく使いながら敵陣まで押し下げる。パレスはオリーズとアイェウを入れ替えてサイドを封鎖する。しかしペースはリバプール。サラーのシュートがポストに当たるなど、リバプールの得点は間近に思えた。

 だが、リバプールは攻撃が途切れてしまうと、パレスからボールを奪う手段がない。即時奪回からリズムを掴めないリバプールはいちいち自陣まで下がることになってしまう。非保持ではやや足を引っ張り気味だったオリーズは保持に回れば頼もしい存在だ。

 ファビーニョの投入以降もリバプールの非保持の不安定さは継続。ファウルを連発し、パレスにセットプレーのチャンスを数多く与えることとなった。パレスは枠内シュートこそ飛ばせなかったものの、終盤はリバプール相手に巻き返しに成功。3ポイントを遠ざけて勝ち点1を得ることに成功した。

ひとこと

 ファビーニョ投入以降も守備のリズムが改善しなかったのは気がかり。確かに晒される機会が多いが、ファビーニョ個人もやや守備の間合いがあっていない感があるのは心配である。

試合結果

2023.2.25
プレミアリーグ 第25節
クリスタル・パレス 0-0 リバプール
セルハースト・パーク
主審:ダレン・イングランド

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