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「Catch up Premier League」~2023.4.5 プレミアリーグ 第25節 マンチェスター・ユナイテッド×ブレントフォード ハイライト

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固められる前に握りたかった主導権

 終盤戦は体力勝負になっているマンチェスター・ユナイテッド。そんな彼らにとって球際の強いブレントフォードはとても嫌な相手だろう。

 しかしながら、ユナイテッドはあまりこの試合において恐れていた展開にまきこまれなかったといえる。5-3-2におけるブレントフォードのトレードマークのようだったバックラインへの高い位置のプレッシングは鳴りを潜めており、撤退しながら中盤のケアを優先する。これだけプレスに消極的な試合が続くと、シンプルに今は前に行って相手を潰せるようなコンディションではないのかもしれない。

 IHがSBを監視し、WBがWGを食い止める方針のブレントフォードに対して、ユナイテッドはすぐさま対応。バックラインが3枚になることでサイドにCBを押し出してアウトナンバーを作る。とりわけ、ブレントフォードにとって右サイドに登場するヴァランは面倒な存在だったはず。ハマり切らない枚数しか用意できないブレントフォードはズルズルとラインを下げることになる。

 ユナイテッドはそれに伴い高い位置からのプレッシングを行う。長いボールで外そうとするブレントフォードに対して、ユナイテッドの守備陣はキッチリとした跳ね返しで対抗して見せる。ブレントフォードはじりじり進んでセットプレーという形を作りたいが、なかなか侵入を許してもらえない。

 むしろ、セットプレーから先制点を奪ったのはユナイテッドの方だった。セットプレーを拾ったアントニーのセカンドチャンスからザビッツァー→ラッシュフォードとつないでユナイテッドが先制する。

 先制されてもブレントフォードはエンジンがかからない。ロングボールの設計は甘く、この日はセカンドボールをなかなか拾えない展開が続く。高い位置を取るSBの背後は狙い目だったかもしれないが、前半のブレントフォードはあまりそこのスペースを突く気はなかったようだ。

 後半、ブレントフォードはプレッシングの強度をようやく上げてユナイテッドに対抗。これに対してユナイテッドはロングボールを増やしていく。ユナイテッドは屈するだけではなく、自らの高い位置からのプレッシングでブレントフォードを休ませない。よって、前半よりもトランジッションの頻度は高くなる流れになった。

 対人戦では優位に立ったブレントフォード。3枚替えのタイミングから徐々にペースを握り、ユナイテッド陣内に入り込み始める。ユナイテッドはひとまずバックラインを増やしてのクロス対応を実施。エリア内を固めることで安全に逃げ切りを図る。

 終盤は堅実にしのいだユナイテッドが勝利を手に。CL出場権争いで一歩前に出ることに成功した。

ひとこと

 ブレントフォードは後半の主導権を握った時間帯をタイスコアの段階で引き寄せたい。PA内を固めたくとも固められない時間にあの勢いを持ってこれればもう少し試合展開は変わったはずだろう。

試合結果

2023.4.5
プレミアリーグ 第25節
マンチェスター・ユナイテッド 1-0 ブレントフォード
オールド・トラフォード
【得点者】
Man Utd:27‘ ラッシュフォード
主審:ジョン・ブルックス

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