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「Catch up UEFA Champions League」~2022.9.6 UEFAチャンピオンズリーグ グループF 第1節 ライプツィヒ×シャフタール~

ロングカウンターの連打で得点を重ね続ける

 中盤が3枚での4バックという比較的互いに組み合いやすいフォーメーションで臨んだ両者。どちらのチームもフォーメーションには素直な守り方を実践。1トップがCBを監視し、最終ラインには無理にプレッシャーをかけないやり方で向かい合う。

 ただし、保持側に回った時の振る舞いは両チームでやや異なった。低い位置に相手を引き込みながらボールを回すシャフタールはGK、CBを活用し少ないタッチでボールを回しながら前進する。ドリブルを行うことが多かったのは両WG。左のムドリクはタッチライン際で相手を背負うようにしてボールを受けて、反転しつつインサイドに進路を取りながら敵陣に侵攻。右のシャヴドは半身から正対しつつ、右サイドの大外を縦にボールを持ちだすことが多かった。

 左のSBのコノプリャーは自由にボールを持てるポジションに立つことが多く、味方からの時間を預かり無理なく前進する形が多かった。両WGのドリブルとコノプリャーのキャリーでシャフタールを前進を試みる。

 一方のライプツィヒはより直線的な傾向が強かった。バックラインが相手を引き込もうとショートパスをつなぐのは同じ。その中でも同サイドを縦に突き進む形を好んでいる節があった。基本的にはSHとSBのコンビネーション。大外レーンにどちらかが立てば、もう片方が裏に抜ける形で奥行きを作り出す。ヴェルナーのようなシンプルなスピード勝負に持ち込める選手もいるため、単純ながらもそれなりに脅威は突きつけられていたといっていいだろう。

 そうした中でとんだミスを犯してしまったライプツィヒ。グラーチが何でもないところで不用意にボールタッチを増やしながら相手を引き込んだせいでボールをロスト。シェヴドにボールをかっさらわれてしまい、あっさりと先制点を許してしまう。

 なんとかミスを取り返したいライプツィヒだが、プレスに行こうと躍起になればなるほどボールを奪い返せない状況に陥る。後半になるとライプツィヒが保持で攻め、シャフタールが非保持で迎え撃つという構図はより鮮明になる。縦一辺倒ではなく、後半のライプツィヒはサイドから中央に斜めのパスを刺しながらコンビネーションを展開。シャフタールがSHを低い位置まで下げながら時には6バック気味で守っていたこともあり、中央にチャレンジしていかなくては崩すのは難しいと判断したのかもしれない。ハーフタイムに投入されたラウムも保持で攻め立てる役割には合致していたように思う。

 攻め続けたライプツィヒは後半に同点ゴールをゲット。左サイドから中央経由でボールを横断させると、逆サイドで余ったシマカンがシュートを叩き込んで見せた。

 しかし、すぐさまシャフタールは勝ち越し。ロングカウンターからムドリクが左サイドを抜け出すとシェヴドの2点目を生み出す。シャフタールはロングカウンター主体のスタイルから特に変化を加える間もなく、再びリードを奪い返す。

 その後も試合はライプツィヒの保持をシャフタールがロングカウンターで跳ね返す流れに。得点を決め続けたのはシャフタール。左サイドのムドリクを中心に以降も2点をさらに加え、ライプツィヒのホームで4得点の大勝を決めた。

ひとこと

 試合の構図がはっきりしてからシャフタールが得点を重ね続けたのはなかなかに興味深い。特に守備時はかなり深い位置までポジションを下げていたので、カウンターにおける推進力は相当のものだった。

試合結果

2022.9.6
UEFAチャンピオンズリーグ
Group F 第1節
ライプツィヒ 1-4 シャフタール
RBアレナ
【得点者】
RBL:57‘ シマカン
SHA:16’ 58‘ シェヴド, 76’ ムドリク, 85‘ トラオレ
主審:ジョアン・ピニェイロ

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