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「Catch up Serie A」~2023.1.13 セリエA 第18節 ナポリ×ユベントス ハイライト

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ハイテンポでユベントスを置いていく

 久しぶりに手を出してみたセリエA。選んだ対戦カードはほこたて対決と銘打たれたナポリ×ユベントスである。ナポリが矛、ユベントスが盾の役割のようである。

 立ち上がりこそユベントスがボールを持っていたが、すぐにナポリがテンポを握る。ユベントスは5-3-2でブロックを組みながらナポリに対抗。ナポリはロボツカのサリーを軸にCBがユベントスの2トップの脇から持ち上がりながらチャンスをうかがっていく。持ち上がってからはナポリは非常に小気味のいいパスワークで相手のマークを外していく。

 立ち上がりのナポリはまるでユベントスを振り切って置いていこうとしているかのようだった。速いテンポのパス回しからボールを失えば即時奪回。長いボールをつけようと2トップに向けてロングボールを放ってくれば、CBの迎撃であっさりと撃退。迫力のある攻撃に加えて、ナポリはボールを失ってもすぐさま自分のところにボールを戻す手段がいくつもあった。

 スピード感あふれる攻撃を完結させたナポリの先制点は圧巻だった。左サイドのクワラツヘリアから横断を仕掛けながら逆サイドまで運び、同サイドからの裏抜けで最終ラインを押し下げたところでエリア内のオシムヘンに合わせて同点に。

 エリア内における動き出し、そしてパワーの両面でオシムヘンは抜群。仕掛けのところではこのシーンのようにワイドのクワラツヘリアのカットインがメインを張る。外はクワラツヘリア、中はオシムヘンのコンビは非常に強力だった。

追加点もこのコンビの仕業であり、バックラインからの大きなボールをオシムヘンが収めたところで逆サイドのクワラツヘリアにボールを届けてゴールをプレゼントする。逆にブレーメルは最重要人物にアッサリと前を向くことを許してしまったのが気がかりである。

 ユベントスは苦しい戦いになった。プレスに出て行っても外されてしまい、自陣側までボールを運ばれることもしばしば。プレスのスイッチ役であるマッケニーはなかなか相手を捕まえるきっかけを見つけることができない。

 それでも早いパスワークにおいてナポリは中盤でミスが出ることもあった。ディ・マリアがこのミスを見逃さず、ゴールに迫っていくシーンを作るとここから徐々にユベントスのミドルプレスが効くように。中盤のパスミスからスピードアップして敵陣に。左右のWBの推進力を使えば、ナポリの最終ラインを下げるのは出来ないことではない。中盤でのボール奪取からテンポを握ったユベントスはディ・マリアのワンツーを絡めた強引な中央突破で1点差に追いつくことに成功する。

 後半、ナポリは再び試合をハイテンポに持ち込もうとハイプレスから仕掛けていくことに。ユベントスもこれに応じ、後半の頭はかなり落ち着かない展開になったといえるだろう。

 どちらのチームにも得点のチャンスがある状況で差をつけたのはセットプレー。CKからラフマニのミドルというトリックプレーからの弾丸シュートを叩き込み、再び2点差に広げるゴールを奪い取る。

 そして、決定的だったのは4点目。トランジッションでの勝利である。徐々に間延びしてきたユベントスを尻目に、ナポリはハイプレスを仕掛け続ける。きっかけになったのはユベントス陣内の中のボールをマリオ・ルイが奪いに行ったこと。この動きをきっかけにボールを奪ったナポリがあっさりとオシムヘンにボールを渡し、決定的な4点目を奪って見せた。

 切り替えの強度の面で違いを見せていたナポリにとっては非常にいい形で入ったゴール。ユベントスは大量得点差を付けられてなおもハイプレスで抵抗を見せていたが、なおもナポリが加点し、試合は5-1で終了。ほこたて対決と銘打たれた一戦は思いもよらない大差に。勝ったナポリが首位をキープし、スクテッドにまた一歩近づくことに成功した。

ひとこと

 ハイテンポなナポリを堪能。このチームがCLで見られるのが今から楽しみである。

試合結果

2023.1.13
セリエA 第18節
ナポリ 5-1 ユベントス
スタディオ・サン・パオロ
【得点者】
NAP:14‘ 65’ オシムヘン, 39‘ クワラツヘリア, 55’ ラフマニ, 72‘ エルマス
JUV:42’ ディ・マリア
主審:ダニエレ・ドヴェリ

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