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「Catch up Serie A」~2023.1.18 スーペルコッパ・イタリアーナ ミラン×インテル ハイライト

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FWを軸とした連携が光ったインテルが今季初タイトル

 サウジアラビア開催で行われるスーぺルコッパ・イタリアーナの対戦カードはミラノ・ダービー。ミラノを本拠地とする両雄が異国の地で今季イタリア初のタイトルを賭けて戦う。

 どちらも高い位置からプレスをかけてきた立ち上がり。バックラインは広がりながらこれを迎え撃つ。インテルのバックラインはワイドのCBが高い位置をとりつつ、CHがサリーしながら後方でビルドアップに参加する。ミランもタタルシャヌを中央に両CBがワイドに開きつつ、CHが縦関係になる形でビルドアップを行っていく。

 同じように相手のプレスを引き込む形でビルドアップを進める両軍だが、そのクオリティには差があったように見える。インテルは同サイドの狭いところに相手を密集させてから、逆サイドの広い方向に展開しながら勝負をしていく。このサイドを変える動きを助けていたのはFW陣である。ラウタロ、ジェコの両CFはポストプレーからのサイドチェンジに貢献し、攻撃を円滑に動かしていく。2トップの好連携が生きるのは奥行きを使う形も同じ。手前を取る選手と裏を抜ける選手を使い分けながら、ミランのバックラインを縦に揺さぶっていくアクションも行っていた。

 対するミランの前進はショートパスで行くかロングボールを蹴るか迷っていたように思えた。しかし、ショートパスによるビルドアップはインテルよりも枚数をかけない分、前進はスムーズにはいかない。長いボールもあっさりと跳ね返されることが多く、起点を作ることができない。

 いい滑り出しを見せたインテルはプレス回避から先制。密集させるように囲ってきたミランに対して、右サイドにボールを逃し、ジェコのポストから攻撃を加速。バレッラの抜け出しから最後は逆サイドから走り込んでいたディ・マルコが沈めてゴール。早々にインテルは先制点を奪う。

 さらにインテルは10分後に2点目。こちらは2トップの連携から追加点である。左サイドから抜け出したジェコがあっさりとゴールを決めて見せた。ミランの対応はあまりにも淡白。ケアーがいるべきスペースだったが、ラウタロに釣られてしまい背後を空けてしまうと、そのスペースに出ていったトナーリは軽いプレーであっさりといなされてしまった。

 FWがうまく前進を助けてのゴールを決めたインテルとは対照的にミランはスマートな前進に苦戦。レオンがオープンでボールを持つことができれば非常にスムーズに前進できるのだが、ジルーとディアスの手助けを受けながらスムーズに前進ができる状況が整うケースがかなり稀となっていた。

 その上、インテルは2点をとった後にきっちりとリトリート。ミランが攻めるべきスペースがなかなか見当たらない。保持ではボールをとりあえす落ち着かせて、たっぷり時間を使っていく。隙あらば2トップ主体のロングカウンターに移行し、更なる得点の可能性を探ることもできていた。

 ミランは後半にラインを上げながら保持を支援。トナーリ、トモリなどの選手たちからサポートを受けて人数をかけてポゼッションを行っていく。前を厚くする交代策を行ってもなおミランの攻撃はインテルのゴールに迫ることができない。

 すると、インテルは3点目をゲット。ロングボールを受けつつトモリを振り払ったラウタロが独走で3点目を決めて試合を完全に決定づける。

 後半にもダメ押しゴールを決めたインテルがスーパーカップで完勝。ライバルに差をつけて今季初のタイトルを手にした。

ひとこと

 2失点目と3失点目のようにロングボール一発からCBが力負けする失点が続いてしまうと、さすがにミランは厳しい。FWを軸とした攻撃構築もインテルの方が上で、内容でも課題を突きつけられた一戦となってしまった。

試合結果

2023.1.18
スーペルコッパ・イタリアーナ
ミラン 0-3 インテル
キング・ファハド国際スタジアム
【得点者】
INT:10′ ディ・マルコ, 21′ ジェコ, 77′ ラウタロ・マルティネス
主審:ファビオ・マレスカ

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