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「Catch up J1 League」~2023.2.26 J1 第2節 サンフレッチェ広島×アルビレックス新潟 ハイライト

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正確なカウンターが6年ぶりの勝利の呼び水に

 開幕戦は共にドロー発進。6年ぶりのJ1の舞台を戦う新潟と2年連続のタイトル獲得を狙う広島が第2節で戦う。

 どちらのチームも前進のメソッドが明確だった。新潟のボール保持は前節と同じく低い位置からのショートパスでの連携である。プレスを行う広島の3-4-2-1は新潟の4バックに対してはズレができてしまっているが、ズレながら人を捕まえにいくという部分を躊躇なくやるのが広島の良さである。

 新潟も新潟で自分たちの方法論を貫く。左サイドの低い位置、狭いスペースを少ないタッチ数での脱出にトライをし続けていく。

 新潟のプレッシングは広島ほどは激しくはなかった。SHはCBまでチェイスするか、WBに専念するかを決めかねており、この部分が広島が活用できるズレになっていたと言えるだろう。敵陣深くまで進んだ広島は前線のオフザボールで勝負。ハーフスペースへの裏抜けと前線のレーンの入れ替えでチャンスを作り出す。

 互いにきっちり前進のスタイルを持っている中で先制点を決めたのは新潟だった。伊藤から縦パスを引き受けた三戸が相手のDFを横切るようにドリブル。ボールをキープすると、引き取った太田がカットインからミドルシュートを決めてみせる。

 先制された広島だったが、すぐにセットプレーからチャンスを迎える。失点をきっかけに圧力を高める広島。新潟に比べるとピッチを広く使いながらの前進だったため、新潟からするとなかなか前進を防ぎ切るのは難しかった。

 しかし、打ち合いを厭わないオープンな状況は保持に転じれば新潟にもチャンスになる。縦に推進力のある攻撃を繰り出すことができるため、広島より少ないながらも十分に決定機を作ることができていた。

 そして、次にスコアを動かすことができたのは新潟だった。鈴木を的にしたロングボールを起点に、伊藤→太田と繋ぐと最後は再び鈴木。前半のうちにリードを広げる。ハーフタイムを迎えるまではその後も新潟が広島陣内でプレーする流れとなった。

 迎えた後半、広島は3-5-2に移行。前線の枚数を増やしてクロスの的を増やし、プレッシングで前から潰しに行ける陣形に。よって、後半は広島が新潟を一方的に攻め立てる試合展開となる。

 左右のサイドでワイドのCBが後方支援、CF+WB+IHで多角形を作りつつクロスから崩しを狙っていく。ラインが高いおかげで後方から押し上げが可能な状況に。

 後半は断続的に広島がチャンスを迎えるように。新潟はひたすらに凌ぐ展開が続く。塩谷のゴールが79分までずれ込んだのはラインアップができない新潟からすればよく粘った方と言えるだろう。

 同点ゴールを狙い続ける広島だったが、新潟のバックラインはこれをなんとか耐え凌ぐ。特にGKの小島の安定感は秀逸。堅実なキャッチングとセービングで広島の攻撃を寸断することに成功する。

 しのぎきった新潟が今季のJ1初勝利。優勝候補の広島のホームで6年ぶりのJ1での勝利を挙げた。

ひとこと

 新潟はショートパスを軸とした保持に視線が集まりがちだけど、アタッキングサードにおける崩しの流麗さも見事。伊藤、三戸は言うまでもないが、この試合では太田と鈴木がそこに加わることで少ない機会を確実にシュートまで持ち込むことに成功していた。

試合結果

2023.2.26
J1 第2節
サンフレッチェ広島 1-2 アルビレックス新潟
エディオンスタジアム広島
【得点者】
広島:79′ 塩谷司
新潟:14′ 太田修介, 37′ 鈴木孝司
主審:岡部拓人

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