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「Catch up J1 League」~2023.3.18 J1 第5節 名古屋グランパス×FC東京 ハイライト

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沼にどっぷりのスコアレスドロー

 いわゆる長谷川健太ダービーである。共にフォーメーションは3-4-2-1。噛み合わせ的には十分に組み合えるような土俵であった。

ただ、少なくとも名古屋側は前からプレッシングに行くような意識はあまり高くはなかった。前からハメるようなプレッシングは行わず、基本的には重心は後ろである。FC東京は森重をSBにする4バック可変を行ってはいたが、おそらく前から追わない事情は名古屋の前線にユンカーにいる影響だろう。運動量に不安があるスコアラーを最前線に置くことは当然ながら守備面ではこういった部分を背負う必要がある。

 名古屋の守備はリトリートして以降は人基準の守備になっていた。よって、FC東京のポジションチェンジに寄るズレはほぼ無効化されていたといっていいだろう。

 それであればFC東京は手早く攻めていきたいところではあるが、名古屋はこれをファウルで潰して対応。FC東京にビルドアップでの崩しを強いる。

 このループで展開はだいぶ膠着したように見えた。名古屋はFC東京を沼に引きずり込むことには成功したが、かといって自陣からの保持による解決策は特に持っていないようだったので、どちらのチームも保持からチャンスを作れないジレンマに。試合は30分間シュートがない状態で推移。

名古屋がクリーンな形でシュートを打つことが出来たのは40分。前線の選手を左サイドに偏在化させてのシュートだった。

 後半も試合の流れは同じ。名古屋はファウルでFC東京の速攻を止め続けて、FC東京はボール保持からズレを作っての解決策を探る。自陣からのボールの繋ぎに注力している分、セットプレーの回数はそれなりに稼ぐことが出来てはいたが、特にセットプレーから惜しいシュートチャンスを作れていたわけでもないので、名古屋としては許容してもいい範囲のリスクだったはずである。

 名古屋は丸山を和泉に代えて投入するなど、さらに後方を強固にしカウンターに専念する動きを見せる。FC東京の切り札がアダイウトンを軸とした速攻であることを考えると、終盤に名古屋側のカウンターの失点リスクが下がるこの交代で試合はさらに膠着を促進する交代だったといえるだろう。

 名古屋が作り出した沼にどっぷりつかった両者。決定機も少なく妥当なスコアレスドローといえるだろう。

ひとこと

 チャンス、ほんとになかった。今年見た試合の中で一番なかったかもしれない。

試合結果

2023.3.18
J1 第5節
名古屋グランパス 0-0 FC東京
豊田スタジアム
主審:飯田淳平

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