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「Catch up Premier League」~2021.11.27 プレミアリーグ 第13節 クリスタル・パレス×アストンビラ ハイライト

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■スムーズなサイド攻略で就任2連勝

 クリスタル・パレスは今季おなじみになった3-2-5型の変形で序盤からボールを保持。大外をミッチェルとオリーズに託す形を見慣れてきたファンも多いことだろう。

 これに対して前節からアストンビラの指揮を執るジェラードは前線に内側を切らせる守備で対抗。ミリボイェビッチとクヤテの2人へのボールの供給を断ち、ミッチェルとオリーズのところに誘導してそこで刈り取るという流れに。アストンビラの大外への対応はこちらもアシメ。オリーズにはSBのターゲットが出ていくのに対して、ミッチェルにはIHのマッギンか、SHのベイリーが下がって対応することが多かった。

 ボールを外循環に誘導されて、内側に入り込めないパレス。そんな状態を何とかしようと動き回るのがトップ下のギャラガー。ピッチのあらゆるところにプラスワンとして顔を出し、自ら前を向きボールを前に押し上げてエリア内に送り込むことを繰り返す。型から入るビルドアップはやや杓子定規になりやすい部分はあるが、ギャラガーの存在がいい意味で異分子になっていた。

 一方、左のWGのザハは仕組みの中でのアクセントになれていたかは微妙なところ。11分のシーンとかは大外のミッチェルまで届かせてあげた方がいいかなと思ったり。ここで受けて自分でなんとかしてしまおう!そしてなんとかなる!というのはザハらしくはあるんだけど、仕組みの良さと相反する部分もあるなと感じた次第である。

 サイドでの崩しという意味ではアストンビラは前節から引き続きスムーズ。SH、SB、IH+ワトキンスの4枚をサイドで作り、パス交換から前を向く選手を生み出して、PA内に斜めに入り込んでいきながらフィニッシュという形に明確にしている。

 持つ機会はパレスのが多いが、サイドの崩しはビラの方がスムーズ。共に縦への早いボールはDF陣のラインアップからの刈り取りが優勢で焦るほど前に進めないという一進一退の攻防だった。その中で先制したのはアストンビラ。セットプレーの大外のターゲットがフリーでシュートを叩き込む。

    パレスの対応で痛恨だったのはトムキンス。マーカーを離して被ってしまい、ターゲットにシュートを許してしまうという最悪のパターンだった。ビラのセットプレーの攻撃は中央をあえて空けておいて走りこむという特徴的な形ではあったけど、これは個人のエラーのように見える。

 後半はパレスが攻め込む一方的な展開に。オリーズのいる右サイドを軸にギャラガーや途中交代のエゼ(おかえりなさい!)のトップ下が絡む形で攻勢に出る。アストンビラは紙一重の場面もあった。復帰戦となったドウグラス・ルイスの一発退場が取り消されたのは、この後の日程を踏まえても首の皮1枚という感じだった。

    試合はパレスのペースだったが、次に点をとったのはその攻撃を耐えきったアストンビラの方。両SHが左サイドに集結した形での見事な崩しから最後はマッギンがミドルを仕留めて勝負あり。終盤にグエヒが1点を返すも、最後はビラが逃げ切りに成功。

 支配的に試合を進めるという点では我慢の時間帯が多くまだ向上の余地はあるが、ジェラード就任後のビラらしい形から点をとれているのはポジティブ。監督交代以降2連勝という最高の結果でアストンビラは徐々に順位を上げている。

試合結果
2021.11.27
プレミアリーグ 第13節
クリスタル・パレス 1-2 アストンビラ
セルハースト・パーク
【得点者】
CRY:90+5′ グエヒ
AVL:15′ ターゲット, 86′ マッギン
主審:マイケル・ソールズベリー

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