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「Catch up UEFA Europe League」~2023.2.23 決勝トーナメント プレーオフ 2nd leg マンチェスター・ユナイテッド×バルセロナ ハイライトレビュー

目次

前方移動のフレッジと復帰初戦のアントニーが大仕事

 カンプ・ノウの1stレグはタイスコアで終わった両チーム。勝負の舞台をマンチェスターに移し、両チームは再び対峙する。

 ともにビルドアップはGKを絡めたものとなった。より手応えがあったのはおそらくはアウェイのバルセロナの方だろう。バックラインからの前進をショートパスから段階を踏みつつ行うことができた。存在感を感じたのはIHの2人。デ・ヨングが降りる動きで後方のビルドアップの安定感をもたらすのはいつものことかもしれないが、ケシエが両サイドに積極的に顔を出してボールを落ち着ける役割を果たしていたのが印象的だった。

 サイドの守備は積極的だったユナイテッドだが、ケシエの存在のせいでなかなか潰し切ることができず。セルジ・ロベルトが中央に入り、バルデがワイドに開く左サイドのレーン交換に対してもユナイテッドはややめんどくさそうにしていた。

 ユナイテッドはボール保持するとバルセロナに比べて直線的にゴールに向かう方針が目立っていた。ただし、どちらかというとバルセロナの積極的なプレッシングに対して蹴らざるを得ないといった様相。バルセロナに比べると安定した前進手段を確保することができなかったというのが正直なところだろう。

 相対的にスローに確実に前に進むバルセロナはPKを獲得。ブルーノが腕を絡めてバルデを倒してしまいエリア内でファウルを取られてしまう。これをレヴァンドフスキが決めてバルセロナがリードを得る。リード後の前半はバルセロナがポゼッションで主導権。時間を溶かしてリードを維持した状態でハーフタイムを迎える。

 迎えた後半、早々にユナイテッドはやり返す。ブルーノの横パスを受けたフレッジが右足でシュートを決めて開始直後に追いついてみせる。この同点ゴールは後半の展開を象徴するものだったと言えるだろう。

 同点ゴールのシーンで見られたように、フレッジの攻撃参加は後半のユナイテッドのキーポイントだった。一列高い位置で走り回るフレッジはビルドアップへの参加を完全に放棄。前線に厚みをもたらすことを集中したことで、バルセロナのバックラインに迷いを与えることとなった。セカンドボールを拾えるようになったため、ユナイテッドの直線的な展開は前半よりもハマるように。後方の枚数は少ない分、ビルドアップには不安があったが、バルセロナの後半のプレスにユナイテッドは問題なく立ち向かうことができていた。

 ユナイテッドが直線的な前進を成功させるようになった一方で、バルセロナの意識も徐々に直線的になっていく。60分過ぎには両方の陣地をボールが行き来するようになり、1stレグと同じような中盤が間延びしたカウンターの撃ち合いに移行していく。両軍ともにサイドのアタッカーを軸とした裏抜けからチャンスを作る。後半の序盤はユナイテッドが主導権を握ったが、バルセロナはこの時間にシュートの本数を増やしていた。

 勝ち抜けにつながる大仕事を果たしたのはアントニー。左サイドで粘りを見せたブルーノから出た横パスは同点ゴールと近い構図だった。復帰戦となったアントニーはいきなりの貢献ぶり。右サイドで起点になるなど流れの中でも活躍していたが、完全にヒーローになって見せた。

 ヒーローはもう1人。終了間際にバックラインで大仕事をしたのはヴァラン。レヴァンドフスキの決定機をすんでのところで食い止めて、延長戦に持ち込まれるのをギリギリのところで食い止めた。

 1stレグ同様激しい鍔迫り合いとなった一戦はユナイテッドに軍配。ホームで難敵を倒し、決勝トーナメント本戦出場を決めた。

ひとこと

 ELプレーオフレベルの組み合わせじゃないことは明らかだった180分だと言えるだろう。プランどうこうというよりも局面のぶつかり合いが迫力満点。バルセロナの要人に負傷者がいたのは残念だったが、第三者としては2試合分とても楽しませてもらえた。

試合結果

2023.2.23
UEFAヨーロッパリーグ
決勝トーナメント プレーオフ 2nd leg
マンチェスター・ユナイテッド 2-1 バルセロナ
オールド・トラフォード
【得点者】
Man Utd:47′ フレッジ, 73′ アントニー
BAR:18′(PK) レヴァンドフスキ
主審:クレマン・トゥルパン

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