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「Catch up La Liga」~2023.2.15 ラ・リーガ 第21節 レアル・マドリー×エルチェ ハイライト

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世界王者凱旋成功

 クラブワールドカップを制し、世界王者のタイトルをベルナベウに持ち帰ることに成功したマドリー。本拠地での凱旋に迎える相手は苦戦が続くエルチェである。

 5-4-1で構えるエルチェはトップがアンカーを消してくる慎重策。だが、全く持ってリトリートにこだわっているわけではなく、相手が降りる動きをしていればついていく。

 エルチェのブロックに対してまず動き出したのはカマヴィンガ。列を降りる動きから相手の基準点を乱しにかかる。エルチェはこの動きに積極的についていきながら4-4-2のような形に変形する。前に行けばついていくという意味では連動した動きだったといえるだろう。

 中央のスペースを少しずつ空けたマドリーは左サイドのロドリゴを軸に侵攻。バルベルデとカルバハルが広げたスペースにアセンシオが入り込むことで先制ゴールを決めて見せる。

 先制されたエルチェだが、ボールを持つ側に回れば比較的ショートパスでつなぎながら時間を紡いでいこうという方針が見て取れた。WBの突破力はありそうだったので、そこまで持っていくことができればなんとかなりそうな雰囲気もあった。だが、明確に前線に収まる起点はなかったので両WBを押し上げる時間を稼ぐのは難しかったといえるだろう。

 ラインを上げる積極策は失点後も相変わらずのエルチェだったが、列を上げてプレスに行くタイミングでボールを取れていたわけではない。よって、あまり効いている変形とは言い難かった。むしろ、2点目のように大外から簡単に上げさせたクロスがハンドで2点目につながってしまったのをみると、5バックを維持する形の方が効果があったのではないかと思うくらいだ。

 さらにロドリゴの突破から3点目につながるPKを得たマドリーがハーフタイム前に大量のリードをゲット。試合は45分で早々に決まったといえるだろう。

 後半も大きくエルチェが流れを変えることは出来ず。延々と変形を繰り返していたバックラインは大量リードをうけて5バックに固まったようである。ボールを奪い返せなくてもきっちりとバックラインを固めることを優先したのだろう。

 試合はモドリッチのミドルで後半に4点目を加えたマドリーの完勝。クラブワールドカップ遠征帰りの初戦を大勝で飾って見せた。

ひとこと

 エルチェの列を上げて何とかしようという意識は買うが、チーム全体で圧力を高めるタイミングを共有できなければ降りても剥がして前を向けるマドリーにはなかなか通用しないだろう。

試合結果

2023.2.15
ラ・リーガ 第21節
レアル・マドリー 4-0 エルチェ
エスタディオ・サンチャゴ・ベルナベウ
【得点者】
RMA:8‘ アセンシオ, 31′(PK) 45+1′(PK) ベンゼマ, 80’ モドリッチ
主審:デ・ブルゴス・ベンゴエチェア

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