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「Catch up Serie A」~2023.2.18 セリエA 第23節 インテル×ウディネーゼ ハイライト

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ピンチの後にはチャンスあり

 ボールを持ちながら試合を進めていたのはインテル。3バックとGKのオナナを軸に後方からポゼッションをゆったりと行っていく。ウディネーゼは5-3-2というインテルと同じ形でプレスをかけていく。同じ形といってもプレッシングで噛み合う形ではないので、ウディネーゼはインテルのバックラインにどのようにプレスをかけるかは考えないといけない。

 ウディネーゼが出した答えは相手のバックラインへのプレッシングは限定的にして、アンカーを受け渡しながら中盤のマークを厚くすることだった。アンカーに入ったブロゾビッチは中央にいてはフリーになれないことがわかったため、自由に動き回りながらゲームメイクを行っていく。

 攻撃の軸になっているのは2トップにボールを預ける形である。この日でいえばルカクにまずはボールを預けてジェコにお膳立てを行うというのがインテルの王道パターン。ここに中盤からバレッラが絡んでいければなおよしという形で試合を進めていく。実際にインテルは後方からボールを入れることはできていたし、ルカクもそれなりにキープすることができていた。スペースを活かす側として機能することが多いラウタロがいなくとも2トップの連携を活かすパターンはそれなりに効果がある形に昇華できていたと言っていいだろう。

 ルカクとラウタロの関係性からインテルは先制のきっかけを掴む。右のハーフスペース裏に走り込むルカクのキープからエリア内に走り込むジェコがシュート。こぼれ球につめたダンフリースがPKを獲得する。一度は止められたルカクだが、蹴り直しを許されてこれを決めることに成功。先制ゴールを手にする。

 インテルのプレッシングはIHが前に出ていく形で枚数を合わせる形で前から圧力をかけていく。3人目を作ってプレスラインを前にする形でウディネーゼのポゼッションを妨害していたが、PKによる先制点によりこの3人目のプレスをやめたので、ウディネーゼはボールを持てる時間が増えるようになった。

 ウディネーゼにとってはボール保持の時間が増えたことは守備機会の減少という意味では良かったが、カウンター主体の攻撃部分では微妙だった部分もあった。実際、ウディネーゼが得点を決めることが出来たのはカウンターから。ルカクのポストというインテルの攻撃のポイントを咎めてカウンターに移行したからである。同点ゴールを決めたのは見事な攻め上がりを見せたロフリッチ。ダルミアンが内側に入りすぎたポジションをとったこともインテルにとっては痛いミスとくくることができるだろう。

 後半、追いつかれたインテルは再びポゼッションから解決策を考えるフェーズに入り込む。ルカクに直接ボールを入れる動きは失点シーンに影響したこともあってか、前半よりは優先度が下がった感があった。その分、増えたのはWBを使う外循環のルート。動き回るブロゾビッチをポイントとして、数的優位を使いながらサイド攻略を行う。

 ウディネーゼは同点ゴール通りカウンターを狙っていく。サクセスが迎えた決定機はインテルのDFに対して4対2の数的優位が作れた場面。この試合で迎えた一番絶好の得点機会だったと言えるだろう。しかし、これをミスるとカウンター返しからムヒタリアンが勝ち越しゴール。ピンチの後にはチャンスを体現した一連だった。

 試合は終盤にラウタロがカウンターでさらに追加点をゲット。ウディネーゼの押し込んでの攻撃を返り討ちにすることに成功。勝利でミッドウィークのCLに臨むこととなった。

ひとこと

 結果的に蹴り直しになるところまで含めてのPKの一連だったり、ゴールを決めたのにロストが失点につながるあたりルカクはとても可愛い。

試合結果

2023.2.18
セリエA 第23節
インテル 3-1 ウディネーゼ
スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ
【得点者】
INT:20′(PK) ルカク, 73′ ムヒタリアン, 89′ ラウタロ・マルティネス
EMP:43′ ロフリッチ
主審:フェデリコ・ディオニージ

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