■終盤に食らったしっぺ返し
ボール保持の主導権を握ったのはコソボ。シャドーがやや絞り気味の3-4-3で構えるジョージアに対して、大外のSBを安全地帯にしながら前進していく。
コソボが狙っていたのはサイドの裏のスペース。WBとワイドのCBのギャップを突くようなフリーランで相手をサイドから押し下げる形でPAに迫っていく。
しかし、試合は早々にジョージアが先制。問題なく処理できるボールだったのだが、GKのムリッチがまさかのファンブル。ジョージアにプレゼントの形で先制点を与えてしまう。
失点後も変わらず前進し続けることが出来ていたコソボであったが、最後のPAのところでジョージアの守備はエリア内に人数を揃えることが出来ており、なかなかクロスが有効打にはならない。38分にようやく相手を外したクロスからコソボは決定機を得るが、これはギオルベリジェがスーパークリア。コソボは同点のチャンスを逃す。
それでも、前半終了間際に実直に押し込み続けたコソボにはご褒美が与えられる。左サイドからの侵入でフリーになったハリミに対応が遅れたジョージア。カシアがこれにアフタータックルをかましてしまいPKに。前半のうちになんとか同点に追いついたコソボだった。
しかし、試合はジョージアが勝利をモノにする。コソボは守備時に相手のシャドーとWBを自軍のWGとSBがマンマークで見る形で守っていた。だが、終盤の守備→攻撃への移行のところでコソボの左のSBであるアリティが前に運ぶ際にロスト。再びエリア内にあげられたクロスに合わせたのは彼がマーカーとして監視していたダヴィダシュヴィリだった。
思えば前半のコソボのPKはジョージアの守備後の脱出が甘くなってしまったところに付け込んだもの。後半にジョージアと同じミスをしてしまったコソボには痛いしっぺ返しが受けた形での敗戦になってしまった。
Pick up player:グラム・ギオルベリジェ(GEO)
さすがに押し込まれる展開は楽ではなかったので、38分にスーパークリアをかましたのはでかかった。
試合結果
2021.10.12
カタールW杯欧州予選 第8節
コソボ 1-2 ジョージア
ファディルボクリ・スタジアム
【得点者】
KOS:45‘(PK) ムリキ
GEO:11‘ オクリアシュヴィリ, 82’ ダヴィダシュヴィリ
主審:パベル・ラコウスキー