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「Catch up Premier League」~2021.10.2 プレミアリーグ 第7節 マンチェスター・ユナイテッド×エバートン ハイライト

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■斜め成分を活かせるうちは・・・

 互いに4-2-3-1のフォーメーションでスタートした両チーム。序盤からボール保持で主導権を握ったのはマンチェスター・ユナイテッドだった。そこまで可変は激しくなく、CBとCHの4枚で低い位置からビルドアップ。サイドに大きなボールを送り、そこから人数をかけた崩しでエリアを狙うことが主なやり方である。

 サイドの崩しはひし形が基本。ブルーノ・フェルナンデスはボールサイドに絡む代わりに1トップはビルドアップ関与は免除されることが多い。この棲み分けはトップがカバーニだからこそ。クリスティアーノ・ロナウドはこの約束事の外側の人間である。

 ユナイテッドがこの試合よかったことはサイドからのクロス以外に斜めに入り込む成分を左右で用意していたこと。例えば、ルーク・ショウのフリーランとか。大外を取られたらクロスに備えればいい!と相手に割り切らせない点はいい感じ。

 この斜め成分の動きはエバートンに効く。なぜならエバートンは守備におけるCHの行動範囲が非常に広く、中央にスペースを空けてしまうことが多いから。出て来たドゥクレやアランの脇を差されるような動きは苦手なのである。

 そして実際この斜め成分に対応できずに先制点を献上する。右サイドの斜め成分担当のグリーンウッドがドゥクレの脇からすり抜けるように中央に入り込むと、ブルーノ・フェルナンデスを経由して逆サイドのマルシャルまでボールがつながる。DFラインを下げながら受けることに成功したマルシャルが先制点を叩き込む。

 しかし、ユナイテッドが盤石にし試合を運べたかというとそういうわけではない。この試合のユナイテッドはどこか対人が緩い。中盤のトランジッションの局面もドゥクレやグレイに力負けするシーンもあったし、エリア内では人数が揃っていてもマークに対する警戒が甘い時もあった。

 オープンな状況におけるエバートンの強さに脅かされ続けると、迎えた後半についに同点に。グレイのドリブルからラインを押し下げると最後はタウンゼント。完璧に打ち抜かれたミドルに対してデヘアは一歩も動くことすらできなかった。

 その後、エバートンはデイビスを投入し、4-5-1に布陣を修正。中盤の人を増やし、ユナイテッドの横スライドに対して脇を差される危険性を減らす。すると、ユナイテッドはこれまでほどはチャンスを作れなくなり試合は落ち着いた展開に。

 ロナウド、ポグバと大駒を続々と投入したユナイテッドだったが、足元へのパスが増える分、攻撃はむしろ停滞。ポグバのファウルの荒さを見ると、だいぶフラストレーションを溜めていた様子。

 勝ちきれなかったユナイテッドは2節連続で勝ちを逃すことに。他の優勝候補に比べて日程が楽なはずの序盤戦だったが、優勝に向けて弾みのついた滑り出しとは言えなくなってしまった。

試合結果
2021.10.2
プレミアリーグ 第7節
マンチェスター・ユナイテッド 1-1 エバートン
オールド・トラフォード
【得点者】
Man Utd:43‘ マルシャル
EVE:65’ タウンゼント
主審:マイケル・オリバー

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