国内での好調維持でいざロンドンへ
どちらのチームもスペースを大事にする守り方をするスタート。ドルトムントはトップのアレがCBにまではプレスに行かず、グバルディオルとオルバンにボールを持たせる形を許容する。
ライプツィヒはボールをサイドに追い込んでから一気に圧縮をかけていく。イメージとしてはドルトムントが縦の列をコンパクトにするのに対して、ライプツィヒはサイドに相手を閉じ込めるような守り方をしていく。こちらは横のレーンをコンパクトにするスタンスだ。
保持で相手の狙いを先に外すことが出来たのはドルトムントのほうだった。後方の人員を重たくし、エムレ・ジャンを中心に逆サイドの大きな展開を生かす。これにより、ボールをライプツィヒの守りが薄い方まで逃がすことが出来たドルトムント。大外に出来たポイントから前線は徐々に裏抜けを狙っていく。
もっともシャープにこの裏抜けに反応していたのはブラント。サイドの大外だけでなく、バックラインの後方からの裏抜けのボールにも動きだしを見せるようになると、ベリンガムの自陣深い位置からの抜け出しから最後はブラントが先制。だが、これは直前でブラントがハンドを起こしており、取り消しされてしまうことに。
だが、直後にきっちり先制点をゲット。抜け出したロイスがブラスヴィヒに倒されてPKを獲得。ロイスがこれを自ら決めてリードを奪う。ロイスはこの試合を通して非常に調子がよさそうであった。
ドルトムントはアレへのロングボール、大外のポイントなど裏抜けの起点になるポイントを複数作るのがうまかった。一方のライプツィヒもヌクンクがいるので抜け出しからのチャンスメイクもあったが、やや直線的であまり緩急のないものに終始してしまった印象だ。自陣からのボールの繋ぎで攻略しようにもドルトムントはなかなか出てきれくれないことでなかなか苦しい状態に。
そうこうしているうちにドルトムントは追加点。セットプレーの流れから放ったエムレ・ジャンのゴールが決まり、前半の内にリードを広げる。
迎えた後半、ライプツィヒはノッキングしがちだったパスワークをテンポを上げながら行っていく。内に絞るショボスライとフォルスベリをスピードアップさせなければOKのドルトムントはきっちりと守りながらボールを持たせる。それでも段々とキーマン2人に前を向かせる機会を作ることができるようになってきたライプツィヒ。ドルトムントはマイヤーの出番がだんだんと増えるようになってくる。
追撃弾はシュラーガーから外に開くラウムで裏を取り、インサイドのフォルスベリが仕上げる形。見事な崩しでドルトムントを追い上げる。ライプツィヒは勢いが出て来たが、ポウルセンの投入くらいから少し縦に急ぎすぎていた感があったのは少しもったいないようにも思えた。
それでも終盤は猛ラッシュ。ハイライトはヴェルナーの決定機を阻止したシュロッターベックだろう。ゴール前での体を張ったシュートストップはまさしく1点ものの好プレーだ。
なんとか逃げ切りに成功したドルトムント。国内での好調をキープしたままロンドンに乗り込み、不調のチェルシーと対峙することとなる。
ひとこと
ドルトムントの国内リーグの試合はあまり見る機会がなかったのだが、シンプルにこの試合では調子がよさそうに見えた。真っ向からぶつかると点が取れなさそうなチェルシーはどういうアプローチを仕掛けるだろうか。
試合結果
2023.3.3
ブンデスリーガ 第23節
ドルトムント 2-1 ライプツィヒ
ジグナル・イドゥナ・パルク
【得点者】
BVB:21‘(PK) ロイス, 39’ ジャン
RBL:74‘ フォルスベリ
主審:スヴェン・ヤブロフスキ