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「Catch up Premier League」~2021.9.18 プレミアリーグ 第5節 マンチェスター・シティ×サウサンプトン ハイライト

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■負けない真価はエティハドでも

 どちらかといえば序盤からペースを握ったのはサウサンプトン。と聞くと彼らがトランジッションの強度がシティを上回っていたかのように聞こえるかもしれないが、サウサンプトンは落ち着いた保持でシティをいなしていた。

 サウサンプトンの保持はよく準備されていたものだったように思う。左サイドに配置されたウォーカー=ピータースはこちら側でもビルドアップに貢献できることを証明。少ないタッチで縦にパスをつけることに貢献した。さらに右サイドでもサウサンプトンは活路。右のDF-MF間のハーフスペースへの楔を起点に、大外のリヴラメントと連携しながら押し込む動きができていた。昨年と比べるとややサイドにトライアングルを増やすことで前進の機会を得たサウサンプトンだった。

 だが、そのサウサンプトンの保持以上に目立つのはシティのプレスの怠慢さだろう。前線は高い位置までは出ていくのだが、中盤がそれについていけない場面が目立つ。サウサンプトンの楔の質も高いけど、この重さだとまぁプレスは決まらないだろうなという感想。CL直後でパフォーマンス的に割り切らないといけない部分なのかもしれないが。

 しかし、シティは攻め手をきっちり見つけているので、反撃の準備は十分。左サイドのベルナルド、グリーリッシュのハーフスペースアタックが機能し、裏抜けからPA内にクロスを打ち込んでいく。慌てて、サウサンプトンはロメウを最終ラインに落とす5-4-1に変更するが、それでも大外のグリーリッシュとリヴラメントのところでシティは何回も突破に成功。大外から溶かせる手段を持っているシティには手段はあった。

 一方のサウサンプトンはこのフォーメーション変更で攻撃時にポジションを整える時間を作らなければ、ライン間に楔をさせなくなってしまう。守備の手当てに走らざるを得なかったのは理解できるけど、攻撃に悪影響を及ぼしてしまう変更だったと言えるだろう。

 シティにもぐぬぬな面があったのは確か。右サイドでのボールの循環は左サイドほどうまくいっていない。ウォーカーは絞ることでなんとか起点になろうとしているが、その後の旋回のところまでは至らず、完成度が相対的に低い状況になっている。

 後半に再度4-4-2にトライし、スイッチを入れ直したサウサンプトンのプレスに捕まりあわやウォーカーが退場判定を受ける場面も。このシーンではことなきを得たが、保持で危険と隣り合わせになっていたのは確かである。

 終盤に得点機を迎えたのはシティ。試合終了間際、大外のフォーデンが得点につながるお膳立てを決めてみせたかと思ったのだが、これはオフサイド判定。前後半に必死の抵抗を見せたセインツを前には、壊してやろうと前に出る破壊力は不十分だったかもしれない。

 一方のサウサンプトンはこれで早くも4つ目の引き分け。勝てないけど、負けないを地でいくスタイルでついにエティハドからも勝ち点を持ち帰ってみせた。

試合結果
2021.9.18
プレミアリーグ 第5節
マンチェスター・シティ 0-0 サウサンプトン
エティハド・スタジアム
主審:ジョナサン・モス

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