押し込むもまたもホームで勝ち点を落とす
意外にも試合は一方的にインテルがボールを持たれる展開になった。3バックで幅を取りながらのアクションを使い、広くビルドアップを行っていた。
ただ、モンツァはボールを持てるが、外循環を繰り返すばかりで踏み込むパスをつけることができない状況が続いていく。インテル相手に保持機会を削れている状況は悪くはないので、失い方には気をつけたいところ。ルカクにボールを入れられてのカウンターなどはあまり歓迎されざる状況である。
保持に回る際にはインテルも外循環。地道にサイドへの前進からセットプレーの機会を勝ち取ることで少しずつ泥臭い反撃を試みていく。時間の経過とともにだんだんと押し込む頻度が増加するインテル。だが、モンツァはサイドへの蓋を問題なく間に合わせており、インテルのサイド攻撃は機能不全だった。
インテルに物足りなかったのはインサイドにパスをつけるアクションだろう。外からの攻めがダメというわけではないが、彼らの強みを考えるとやはり内と外のバランスをよく使うのは必須。インサイドにパスを指す頻度はもっとあげても良かったと思う。
後半はインテルが主導権を高い位置からプレスをかけて奪いにいく。しかしながら、後半早々にデ・フライが負傷したことによりインテルはさらに苦境に陥る。非保持に落ちえもサイドの蓋が間に合ってもらず、インテルは思ったように主導権を握りきれない。
57分、インテルはようやく決定機を創出。だがこのルカクのシュートはディ・グレゴリオのファインセーブに阻まれてしまうことに。
このシュートをきっかけにインテルは徐々に得点に近づくチャンスが出てくるように。ラウタロや後半に投入されたジェコにより、中央の起点を増やしていく。中央の中盤は外せなくともパワー重視。両チームのマッチアップの力量を見れば、それなりに勝算があるプランだったと言えるだろう。
モンツァは押し込まれる苦しい展開に続く。単発で左サイドの裏抜けからはチャンスは作っているが、なかなかゴールまで迫ることができない。
インテルが勝つか、それともモンツァが逃げ切れるかどうかという展開になりつつあったが、最後に笑ったのはモンツァ。セットプレーからカルディローラのゴールで78分に決勝点を収めることに成功する。
またしても優勢に進めている試合を終盤での失点で勝ち点を逃してしまったインテル。CLに向けて暗雲が立ち込める結果となった。
ひとこと
モンツァは粘りの勝利。プロビンチャができることをきっちりとやったことで勝利を引き寄せた試合だった。
試合結果
2023.4.15
セリエA 第30節
インテル 0-1 モンツァ
スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ
【得点者】
MON:78′ カルディローラ
主審:ルカ・パイレット