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「Catch up Premier League」~2021.9.19 プレミアリーグ 第5節 トッテナム×チェルシー ハイライト

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■当たらなかった先制パンチからの横綱相撲

  アルゼンチン派遣組やソン・フンミン、ダイアーなどの負傷組も戻り、ある程度の主力のメンバーを揃えることに成功したトッテナム。ロメロはリーグ戦のスタメンデビューの一戦となる。

 トッテナムがチェルシー相手に準備してきたやり方は強烈な先制パンチを浴びせようというもの。基本的には高い位置から人を基準にひたすらハメて時間を奪い取る。多分、ここまで見てきたプレミアの試合の中で一番圧力をかけた立ち上がりだったのではないだろうか。まるで敵陣から絶対ボールを出してはいけない縛りでサッカーをしているかのように見えた。

 普段と異なり、ソンを中央に移してGKまで積極的なプレスを行うトッテナム。GKにケパが入ったこともあり、連携面に不安があるチェルシーはやや圧に屈しかけるような危ういビルドアップになる場面もあった。中盤では水漏れしそうになるところをアンカーのホイビュアがカバー。トッテナムのハイプレスが生じる歪みのツケを払っており、ハイプレスはそれなりに機能していたと言っていいだろう。

 カウンターに移行しても攻撃は脅威となるものを披露できていたトッテナム。20分の場面のレギロンのオーバーラップなど、チェルシーは最終ラインで水際の対応を迫られる場面も。ややカウンターで不発感のあるチェルシー相手に優勢に試合を進めた。

 だが、この時間帯を境にトッテナムは徐々にトーンダウン。プレスを緩めて自陣深くまで撤退する場面も出てくるようになり、チェルシーは保持で時間を作れるようになった。押し込んだ後の攻撃のクオリティは両チームに差があった感じ。こなれているチェルシーに対して、トッテナムはやや手詰まり感が出るようになった。

 ハーフタイムに動いたのはチェルシー。カンテを入れて5-3-2にシフト。攻守にいろんな改善を狙える交代のように思えるが、その効果が炸裂する前に先制点がチェルシーに入った印象。チアゴ・シウバのCKからの得点で一歩前に出る。

 先制した後のチェルシーの布陣変更の効果はえぐかった。5-3-2の守備陣が相手だと、トッテナムの保持は前半以上に停滞感を伴うものに。ボールを左右に回しながら、打開を図るもほぼ手はなかったといっていいだろう。

 プレスに関しても後ろの人数を増やしたチェルシー相手には体力を使ってしまったトッテナムは相手を捕まえ切ることができず。得点前から中盤のボール奪取で効果の片鱗を見せていたチェルシーのHTの交代策はリードを奪ってからより凄みを増すようになった印象だ。

 そのきっかけとなったカンテのミドルで追加点をあげると、ここからはチームの格の違いを見せつける感じ。試合終了間際にはリュディガーが叩き込み3点目で試合を一気に決めた。

 トッテナムの強烈なプレス攻勢による奇襲は、裏を返せば真っ向から組み合っても差があることを認める故とも取れる。そのチーム力の差をまざまざと見せつけたチェルシー。ここまでアウェイはアーセナル、リバプール、トッテナムと続いているが、未だに無敗。リーグ制覇に向けて上々の滑り出しと言えるだろう。

試合結果
2021.9.19
プレミアリーグ 第5節
トッテナム 0-3 チェルシー
トッテナム・ホットスパー・スタジアム
【得点者】
CHE:49′ チアゴ・シウバ, 57′ カンテ, 90+2′ リュディガー
主審:ポール・ティアニー

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