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「Catch up Premier League」~2023.4.26 プレミアリーグ 第33節 マンチェスター・シティ×アーセナル ハイライト

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勲章すらも泥だらけに

 レビューはこちら。

https://www.footballista.jp/special/158538

 首位攻防戦という舞台もさることながら、アーセナルからすればどれだけボールを持ちながらシティのプレスをかわせるか、あるいはどれだけハイプレスでシティのポゼッションを阻害できるかという現状の到達点を確かめるための一戦だった。

 しかしながら、この試金石的な要素は攻守どちらの局面においても不十分という結果になった。まず、シティの凄みを突きつけられたのはプレス回避の部分。エデルソン→ストーンズにボールを追い込むことができるのはグアルディオラのリアクションを見ても、アーセナル的には悪くなかった部分なのだろう。

 だが、ストーンズがロングパスでハーランドに正確にボールを届けることでここから脱出すると、落としを受けたデ・ブライネがあっさりとフィニッシュ。ラムズデールには確かにセーブのチャンスがあったシーンではあるが、これ以上に難しいセーブをこの後次々と止めることになるので、ここでラムズデールを責めたとてアーセナルに解決できることは少ないと言えるだろう。

 これ以降もシティはバックラインからのパス交換でアーセナルのプレスを外し続ける。左サイド側では降りるアクションをギュンドアンがこなすことでディアスとどちらにつけばいいのかの迷いをウーデゴールに与えており、こちらもサイドも確固たる前進のルートを見つけることができた。

 アーセナルの保持のターンではホールディングがボールを持たされてしまい、それ以外の選手にマークが集中。前に持ち運べないホールディングのところだけを開けておき、パスの出しどころだけを塞ぐプランでアーセナルのパスワークにリズムを生み出さない。

 高い位置においてはサカをマークするアカンジだけでなく、グリーリッシュやギュンドアンをヘルプにつけることで完全にゲームから締め出す。これだけ厳しいマークに合った上に、後方からの支援も特にないとなれば、サカにできることがほとんどないのは仕方ないと言えるだろう。

 アーセナルからすれば、先制点を与えた時点でかなり情勢は厳しくなり、前半終了間際のセットプレーからもう1点を与えた時点で勝ち点を取る見込みはほぼなくなってしまった。後半頭はシティのプレスが緩んだ分、自陣からキャリーができるようにはなったが、ウーデゴールの細かいパスミスを見逃さなかったデ・ブライネから追加点を奪う。

 この3点目で試合のテンションは明らかに下がったと言えるだろう。ホールディングが決めたゴールはアーセナルが最後まで試合を投げなかった勲章になりうるものだったが、最終盤のハーランドのゴールで、その勲章も傷ものに。個人的にはこの1点はこの試合以降の両チームの勢いに影響しうるものだと思う。

 プレミア首位攻防戦はワンサイドゲームに。これで実力的にも勝ち点的にもシティが優勝争いの運転席に座ることとなった。

ひとこと

 全方位型のシティに対して、ワンスタイル型のアーセナルが戦える場所を見出せずに先制点からズルズルと飲み込まれた試合。せめて、アーセナルとしては先制点を与えるのを我慢したかったところだが、プレスに出ていくな!とも言えないので難しいところである。

試合結果

2023.4.26
プレミアリーグ 第33節
マンチェスター・シティ 4-1 アーセナル
エティハド・スタジアム
【得点者】
Man City:7′ 54′ デ・ブライネ, 45+1′ ストーンズ, 90+5′ ハーランド
ARS:86′ ホールディング
主審:マイケル・オリバー

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