テンポの早さで振り切られたウルブズをオーバーキル
前節、まさかのフォレストに敗れてしまい欧州カップ出場権争いに暗雲が立ち込めているブライトン。いつも通りの4-4-2で自陣からボールをつなぎつつ、ウルブスを攻め立てていく。
ウルブスの序盤は威勢が良かった。ブライトンのフォーメーションと同じく4-4-2で受けるスタンスを利用し、CBまでプレスに行くスタート。ブライトンに高い位置からプレッシャーをかけていく。
しかしながら、ウルブスはサイドのケアが甘かった。降りてくるWGに対してウルブスはSBがついていく踏ん切りがつかなかったのか、簡単に反転を許して前を向かせるシーンが目立つように。
すると、左サイドからセメドと対峙したエンシソからブライトンは先制点をゲット。右サイドのマーチまで展開し、マイナスのフェルトマンに折り返すと最後はクロスをウンダフ。起用に応えたCFがブライトンのゴールショウのオープニングゴールを飾る。
すると13分には追加点。ハイプレスによるトランジッションからエンシソ→グロスであっさりと2点目をゲット。プレスの餌食になったヌネスは非常に軽いプレーで大きな2点目を与えてしまうことに。
こうなるとブライトンの勢いは止まらない。力みの抜けたグロスがブロックの外からミドルを放って3点目を奪う。試合はこの時点でほとんど決着したといっていいだろう。
この試合のブライトンは自陣からのビルドアップよりもプレスからのトランジッションからチャンスを作っていた。マンツー気味についてくるブライトンを相手にウルブスは完全にプレーのテンポで後手。ポゼッションでのスローリーなテンポは悪い意味でブライトンのプレスにハマってしまった。
ブライトンは前半の内にさらに1点を追加。ファーに流れたウェルベックが追加点を叩き込んで見せる。
ウェルベックのゴールは後半にも。開始早々に5点目を奪い、さらにウルブスを突き放していく。ウルブスとしては後半は試合を軟着陸させようと5バックにしたが、そのために投入されたコリンズのパスミスが失点の起点になるなど散々な後半の幕開けだった。
その後も高いラインを小気味いいパスで切り裂いていったブライトン。ウルブスにとってめんどくさかったのはフレッシュな状態で交代で登場した主力組。ゴール自体は66分の6点目で打ち止めとなったが、イキイキと前からプレスをかけてくる三笘はウルブスにとってはウザくて仕方なかったはずだ。
試合はブライトンの完勝。逆転の欧州カップ出場に向けて再スタートを飾ることに成功した。
ひとこと
三笘のオーバーキル癖は川崎が育てたかもしれない。
試合結果
2023.4.29
プレミアリーグ 第34節
ブライトン 6-0 ウォルバーハンプトン
アメリカン・エキスプレス・コミュニティ・スタジアム
【得点者】
BHA:6′ 66′ ウンダフ, 13′ 26′ グロス, 39′ 48′ ウェルベック
主審:デビッド・クーテ