■アバウトになると逃げる主導権
前節、エバートンに3-3-3-1を披露したリーズ。4-4-2の相手に多用しているこのシステムは昨年すでにバーンリー戦で使用されたものである。というわけで今年もそのシステムを焼き直しての採用となった。
毎度毎度使われるたびに説明しているので繰り返しになるが、3-3-3-1の長所は4-4-2に対して間のポジションを取れるというメリットがある。そのため、ライン間に入り込んでのパスを通しながらリーズは前に進めたいと思っているはず。
バーンリーのバックスは強靭ではあるが、組織的かどうかは微妙なところ。こういうややこしい相手には陣形やラインが乱れやすい。しかし、リーズが得意な長いボールに対しては、到達するまでに時間がかかるためにバーンリーのバックスが捕まえやすいという部分もある。
なのでリーズは大きな展開から進もうとすると人に捕まってしまう。20分くらいすると、バーンリーはだいぶ対応に慣れてきた感じ。リーズは序盤こそ前に進むことができていたが、途中からはバーンリーの圧に屈して、前進に苦しむようになる。コンタクトが増えるほどバーンリーの方が有利になる。
となるとリーズはスペース勝負。高い位置から捕まえにくるバーンリーのバックスの裏に前線を走り込ませる。そうなれば、試合は当然アップテンポになっていく。リーズはその裏を撒き餌として、ライン間を使えた時にはうまく進撃できていた。一方でその部分がアバウトになってしまうとバーンリーペースになってしまう。リーズはちょっと外に逃げすぎているきらいがあった。
後半になっても依然としてペースは一進一退。そんな中で先制したのはバーンリー。圧力を全開にした空中戦祭りの中で、最後はウッドが叩き込んだ。これがプレミアリーグの記念すべき30000ゴール目。バーンリーらしいCKからの流れでのゴールがメモリアルな1点となった。
終盤、リーズは選手交代に伴い、後方を4バック気味に。SBをより高い位置に押し出すことで、IH、WGと共にサイドに局所的な数的優位を生むように。これでライン間の侵入ができるようになってきたリーズ。86分にようやく生まれた同点弾はライン間に入るラフィーニャと、後方からサポートしたシャックルトンの追撃で跳ね返った攻撃を最後に押し込んだもの。エリア内で待ち構えていたバンフォードがリーズにギリギリのところで勝ち点1をもたらした。
試合結果
2021.8.29
プレミアリーグ 第3節
バーンリー 1-1 リーズ
ターフ・ムーア
【得点者】
BUR:61’ ウッド
LEE:86′ バンフォード
主審:マイケル・オリバー