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「Catch up EURO 2024」~2023.10.17 EURO 2024 予選 グループC 第8節 イングランド×イタリア ハイライト

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個人の質を押し出したイングランドがイタリアを追い込む

 負ければグループ突破にプレッシャーがかかってくるイタリア。イングランドの聖地となるウェンブリーだが、少なくとも勝ち点を確保したいところだろう。

 イタリアは高い位置から勝負に出たいところだが、ライスのキャリー、もしくはケインのポストから一気にひっくり返される形。いきなり出鼻を挫かれた感があった。

 イングランドは保持でも存在感を発揮。ベリンガムがフリーマンとして切れ目で後方からボールを引き出しており、マドリーばりに自由に動き回っていた。インサイドに相手のブロックが集約されていると感じれば、サイドにきっちり叩くなどこの辺りの判断力もさすがである。

 基本的には攻守に好調なイングランド。フィリップスのかかってしまっている感こそ気になったが、そこ以外は盤石なスタートを切ったと言えるだろう。

 しかし、先制したのはイタリア。劣勢をひっくり返してワンチャンスをいかす。右サイドのベラルディを追い越すディ・ロレンツォのオーバーラップからスカマッカが仕留める。プレミアで苦戦したスカマッカだがウェンブリーではきっちりと結果を出した。イタリアからすればラッシュフォードの戻りが怪しい分、こちらのサイドは活用できる印象。左サイドもウドジェのトッテナムでの役割を生かした旋回するような連携が見えており、この時間帯はサイドの攻撃が活性化していた。

 リードしたこともあり4-4-2で落ち着いてブロックを組むイタリア。イングランドは苦戦するかと思いきや、機を見たベリンガムの個人技からPKを獲得。あっさりとブロック守備を壊してみせる。

 後半はどちらのチームもボールを持つ側に回ったらゆったりと落ち着く展開。どちらかといえばそうした中でもきっかけを作っていたのはイングランド。ライスのサリーするアクションからストーンズを解放する形もイタリア同様にクラブでの動きを組み合わせた格好である。イタリアのフラッテージが前よりにプレスにくる形のカウンターアクションと言える修正だろう。

 だが、この試合を決めたのはそうした仕組み云々ではなくクオリティ。自陣からのロングカウンターから風穴を開けたのはまたしてもベリンガム。鮮やかなカウンターからラッシュフォードにゴールをお膳立てし、タレントとしての違いを完全に見せつけた。

 最後の仕上げになったのはケイン。イタリアの2人のCBをまとめて蹂躙し、3点目を確保。こちらも個人の質を全面に押し出すタイプのゴールだった。

 逆転されて以降はフックが見つからずに最後まで苦戦が続いたイタリア。ホームに続き、アウェイでもイングランドに敗れ、ウクライナとの一騎打ちには後がない状況で望むこととなる。

ひとこと

 ベリンガムの一段上のタレントになった感が改めて見えた試合だった。

試合結果

2023.10.17
EURO 2024 予選 グループC 第8節
イングランド 3-1 イタリア
ウェンブリー・スタジアム
【得点者】
ENG:32‘(PK), 77’ ケイン, 57‘ ラッシュフォード
ITA:15’ スカマッカ
主審:クレマン・トゥルパン

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