ド派手な新戦力祭りでライバル撃破
ここ数年はいわゆるビッグ6が上位を独占することが少ないこともあり、ビッグ6という言葉はどうなの?という風潮がないこともない。今季で言えばビッグ6の牙城を崩すのでは?という下馬評が聞こえてくるのは開幕戦で対決するニューカッスルとアストンビラである。
立ち上がりからこの試合は非常にハイテンポ。高い強度からボールを奪い、素早く攻撃を仕掛けていくスピーティーな序盤戦となった。主導権を握ったのはニューカッスル。ボールを左右に動かしつつアストンビラの前向きなプレスを撃退して、敵陣に攻め込んでいく。
先制点はあっという間のことだった。6分に左サイドからのクロスでニューカッスルが先制。クロスをあげたゴードンがどこまで狙っていたかはわからないが、ニアのイサクを囮にファーに落としていく軌道は非常に見事。飛び込んできたのは新加入のトナーリだった。
一方のビラも自陣から繋いでいこうという意識は見られたが、ニューカッスルの強目のプレスを引き込み過ぎてしまった感がある。元々プレス隊を引きつけて、そこから加速していくのがアストンビラのスタイルではあるが、ニューカッスルの強烈なプレスは引き込むにはちょっとリスクが大きすぎたように思う。
そんな危ない橋ながらもビラは11分に試合を振り出しに戻す。ドウグラス・ルイスのサイドへの展開から、エリア内への折り返しを決めたのはこちらも新加入のムサ・ディアビ。ニューカッスルと同じく夏の補強の目玉がいきなり結果を出す。
しかしながら、ペースを握ったのはニューカッスル。同点ゴールの5分後にセットプレーから勝ち越しゴールをゲット。わずかなオンサイドでトナーリに続き、イサクが今季初ゴールを勝ち取る。
その後も右サイドのハーフスペース付近の裏抜けを執拗に狙っていくニューカッスル。ビラとしてはミングスがいなくなったこともあり、なかなかこちらのサイドでは後手を踏むようになる。
後半も主導権はニューカッスル。リードしているにも関わらず、高い位置からのプレスをかけていくニューカッスルに対して、アストンビラのビルドアップは前進に苦戦。自陣でのパスがうまくつながらない苦しい状況に。ビラは低い位置でのサイドを広げての動かし方ができないのが痛かった。これまでもあまりビラのSBはビルドアップに参加していなかったし、急にやれと言われても難しいのかもしれないが。
ニューカッスルの勢いが止まらない。イサクがチェイスからコンサのミスを誘い、さらにリードを広げると、4点目はもう1人の新戦力の目玉であるバーンズがトナーリから縦パスを引き出し、ウィルソンへのゴールをお膳立てする。
そのバーンズは後半追加タイムにデビュー戦でのゴールをゲット。大量5得点でホーム開幕戦を飾ったニューカッスル。上位争いのライバルを下し、23-24シーズンの好スタートを決めた。
ひとこと
ニューカッスルのド派手な新戦力祭りでございました。
試合結果
2023.8.12
プレミアリーグ 第1節
ニューカッスル 5-1 アストンビラ
セント・ジェームズ・パーク
【得点者】
NEW:6′ トナーリ, 16′ 58′ イサク, 77′ ウィルソン, 90+1′ バーンズ
AVL:11′ ディアビ
主審:アンディ・マドレー