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「Catch up Premier League」~2023.8.13 プレミアリーグ 第1節 ブレントフォード×トッテナム ハイライト

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後半の優位を勝ち越し弾に繋げられず

 2桁ゴールで牽引するエースの不在、GKの入れ替わり。同じロンドンに居を構える両雄は似たような境遇で開幕戦を迎えることとなった。ただし共通点はあるものの、監督人事は対照的。トーマス・フランクのものでベースを熟成させているブレントフォードに対して、アンジェ・ポステコゴルーを招聘したトッテナムはチャレンジの1年になる。

 試合はブレントフォードが速いテンポのプレスでトッテナムを追い込むところからスタート。トッテナムのバックラインは速いペースでプレーすることにまだ慣れていない感じ。パスワークやポジションの取り直しなどに相当ドタバタしていた。ブレントフォードからすればプレスのかけがいがあると感じただろう。

 ただし、トッテナムは自陣を脱出さえできればそれなりにやれそうではあった。中央に縦に刺すパスからブレントフォードのブロック守備を縫うようにチャンスを作っていく。主役はもちろんマディソンである。押し込む状況から手応えを得たトッテナムはセットプレーから先制。ロメロがヘディングからゴールを決めるが、直前のプレーの頭部のダメージが残っていたか、ここで負傷交代となる。

 追いかけるブレントフォードは相対的に速いテンポでのプレーに慣れていた感があった。プレス回避、そして中盤から外に流れる2トップで加速。サイドで深さをとったところから逆サイドへの展開かそのままのクロスでスピーディーにトッテナムのゴールに迫っていく。

 試合は全体的にハイテンポな状況に。その中でトッテナムのWGにボールが入った時はスローダウンする形で試合は進む。クルゼフスキにボールが入った時は、外→中にスムーズに侵入ができるかどうかという少し違うリズムで攻撃が動いている感じだった。

 速いテンポで動く試合はブレントフォードが立て続けにゴールを決めて逆転。右サイドからソンのPKを誘発して追いつくと、左サイドからはヘンリーがエメルソンをぶち抜いてウィサがゴールをゲット。あっという間に試合をひっくり返す。

 前半は11分という長い追加タイム。この間に発生したイベントはエメルソンの名誉挽回のミドルシュートだった。マディソンから溢れたボールをミドルで押し込み試合をハーフタイムまでに振り出しに戻すことに成功した。

 後半の主導権争いを制したのはトッテナム。前半の焼き直しのような落ち着かない展開が続いた中で押し込むことに成功する。リシャルリソンはボールサイドのペナ角付近に顔を出して積極的にポストしたり、マディソンやクルゼフスキがボールをもてば前線が動き出したりなど、それなりにチャンスができていた。ただ、立ちはだかったのはGKのフレッケン。角度がついたところからのシュートをセーブし、ブレントフォードにとって一番苦しい時間を凌ぎ切る。

 イェンセンの負傷、ブロック守備の強度がやや怪しいなど後半のブレントフォードはややらしくないところを見せたが、交代選手が入ると再びカウンターが活性化。徐々に押し返す機会が出てくるようになる。

 反対にトッテナムは代えられない選手が多く、時間の経過とともにエネルギーがダウン。オフザボールの動き出しが減少し、崩しの頻度が下がる。交代で入ったペリシッチが左サイドでロストを繰り返したのも停滞の要因となった。

 最後は組み合った状態で引き分けで決着。互いに勝ち点1を分け合う開幕戦となった。

ひとこと

 ビスマやリシャルリソンなど、これまでなかなか輝けなかった選手に兆しが見えたのは朗報だろう。キャプテンがこの流れに乗れるかどうかは大きなポイントになりそうだ。

試合結果

2023.8.13
プレミアリーグ 第1節
ブレントフォード 2-2 トッテナム
ブレントフォード・コミュニティ・スタジアム
【得点者】
BRE:26′ ムベウモ, 36′ ウィサ
TOT:11′ ロメロm 45+4′ エメルソン
主審:ロベルト・ジョーンズ

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