■トランジッションできっかけを掴んだシティ
すでにグループGは決着済み。シティの首位通過もセビージャのEL行きも含めてグループGは全ての順位が確定した状態で最終節を迎えることとなった。
というわけでプレーする両チームとしてはこの試合の結果について特別なモチベーションがあるわけではない。特にシティはパルマーやルイスなどリーグ戦ではチャンスを与えづらい選手たちをスタメンに並べる。
セビージャの5-4-1に対してシティがボールを持つ時間が続く立ち上がり。インサイドを固めてシティの攻撃を外に追いやるように守るセビージャに対して、なかなか中に入れない状況が続いていた。
シティの攻撃は外側から叩くような攻撃を行う。ただ、大外から精度抜群のクロスを入れることができるカンセロとデ・ブライネはこの試合ではいなかったので、グリーリッシュとフォーデンのタンデムだった左サイドや、マフレズが1人でつっついていた右サイドでセビージャのバックラインを動かす。
セビージャはボールを持つと、ショートパスを繋ぎながらポゼッション。4バックでGKを交えながら比較的繋ぐことを重要視しながらボールキープしていた。打開の狙いとしていたのは右サイドのラファ・ミル。ロングボールの的となる選手を配置することで、空中戦でシティを苦しめていた。セビージャはセットプレーから先制。ファーに待ち構えていたラファ・ミルに合わせる形で先制点を奪う。
リードを奪われたシティは後半巻き返しを狙う。前半よりも狭いスペースをこじ開けるトライをしようと中央にパスを指していた。しかしながら、この手段はあまり有効打にはならず。
むしろ、シティの攻撃で効いていたのはトランジッションの方。同点弾となったルイスのゴールを産んだのはテレスのパスミスからである。以降のシティの得点はことごとくトランジッションから。アルバレスの勝ち越しゴールは後半に入ったデ・ブライネのピンポイントのパスからだった。
終盤のマフレズのゴールも含め、セビージャは前半のような落ち着いたポゼッションができずに3失点。前半にはなかった得点機会を生み出すことに成功したシティが逆転勝利を手にした。
試合結果
2022.11.2
UEFAチャンピオンズリーグ
Group G 第6節
マンチェスター・シティ 3-1 セビージャ
シティ・オブ・マンチェスター・スタジアム
【得点者】
Man City:52′ ルイス, 73′ アルバレス, 83′ マフレズ
SEV:31′ ラファ・ミル
主審:オレル・グリンフェルド