初勝利の大チャンスは初ポイントで手打ち
今季ここまで唯一プレミアで獲得できていないルートン。エドワーズ監督は結果ではない内容面でも手ごたえがある様子ではあるが、そろそろ勝ち点は欲しいところである。
前節のフラム戦ではやたらおとなしかった印象があるルートンだが、今節は立ち上がりかららしいキックアンドラッシュを披露する。展開が落ち着くとウルブス相手にボールを持つことができたルートン。1トップのクーニャをトップにおいて、プレス隊に人数をかけてこないウルブスに対して、バックラインからゆったりとボールを持っている。
左右にボールを散らすというところではその役割が期待されるロコンガがあまりリズムに乗れていないのが気がかりではあるが、シンプルなロングボールを送るところからモリスのミドルがバーを叩くなど好調。右サイドにおいてはブラウンが空中戦での競り合いに勝利しているのも大きく、ルートンはロングボールから前進を狙っていく。
一方のウルブスはボールを簡単に捨ててしまい、3トップに全くボールが入らない状況に。この辺りはルートンの守備も素晴らしく、特にバックラインの押し上げからロングボールを入れることを許さずに高い位置から攻撃を跳ね返すことができていた。
ウルブスは数少ない押し込む機会でもWGで勝負ができず起点になることができない。まず前に運べない、そして運べても手ごたえがない。そうした状況に募らせたイライラを発散してしまったのはベルガルデ。全く必要のない無駄な一発退場で状況をさらに悪くさせてしまう。ルートンにとっては絶好の初勝利チャンスである。
退場直後はバックラインがバタバタしていたウルブス。ハーフタイムを挟んで少し落ち着きを取り戻した様子。撤退守備で割り切ることで少なくとも守るほうは安定。ボールを持ってのあれこれはなかなかかみ合わない状況が続いてはいたが。
しかし、ワンチャンスをモノにできるアタッカーがいるのがウルブスの恐ろしさ。横パスをひっかけたネトのワンマン速攻から先制ゴールを奪う。
まさかの先手を奪われたルートン。しかしながら押し込みつつ停滞が生まれてしまい、なかなかゴールに迫れない。むしろ、セットプレーからあわやウルブスに追加点を奪われそうになるシーンすらあったくらいである。
しかし、押し込んでいるルートンはハンドからPK獲得。押し込み続けることでもらえるボーナスのようなチャンスをモリスが決めてタイスコアに引き戻す。
ここから一気に攻め切りたいルートンだが、先制点以降勢いが沈んでしまいなかなか攻め込むフェーズにいけない時間が続いてしまうように。一方のウルブスもお馴染みの前線のアタッカーの息切れで攻勢に出ることができない。
だいぶ時間を消費してしまった終盤になんとかオグベネがネットを揺らすが、これはオフサイド。最終的に勝ち越しゴールをあげることができなかったルートン。それでもプレミアで初の勝ち点というクラブとして大きな一歩を踏み出すことに成功した。
ひとこと
もったいないような、まずは1ポイント取れてよかったようなというルートンだった。
試合結果
2023.9.23
プレミアリーグ 第6節
ルートン・タウン 1-1 ウォルバーハンプトン
ケニルワース・ロード
【得点者】
LUT:65’(PK) モリス
WOL:50‘ ネト
主審:ジョシュ・スミス