優勢も崩壊も前節と同じ
前節はホームで8失点という衝撃的な敗戦を喫してしまったシェフィールド・ユナイテッド。巻き返しを図る一戦は今季好調のウェストハムのホームに乗り込んでのゲームとなる。
1週間前の0-8の試合と同様に、この試合もシェフィールド・ユナイテッドの入りは悪くはなかった。3センターが左右に動きながら珍しくボールを動かしながら試合をスタートしたウェストハムのボール保持を封殺。高い位置でボールを止めると、そこから攻撃に打って出る。
左右のWBを軸とした幅をとった展開からクロスを上げて攻撃を完結。エリア内のクロスの受け手も比較的にオープンでシュートを打てる状態にはなっていた。幅を使った攻撃で主導権を握るのはニューカッスル戦の前半と瓜二つである。
ウェストハムがジリジリと反撃に出たのはセットプレーから。コスタが無理なボールキャリーから自陣の深い位置でファウルを犯すなど、ウォード=プラウズがいるチームに対してかなり軽率なプレーもあったが、直接FKで咎められることだけはなんとか回避。それでも押し込む機会を確実にCKに繋げるなど、少しずつシュートのチャンスを増やしていく。
ブレイズの雲行きが怪しくなったのは守備のメカニズム。3センターがサイドに蓋をするという前提が少しずつ崩れるようになってくる。決壊したのは左サイド。ボーウェンが裏をとった先制点はマカティーの対応が完全に後手。前節同様に怠慢な守備がきっかけで優勢な展開を手放してしまう。
失点以降、ルーズさに歯止めがかからないブレイズ。ウェストハムはアントニオへの縦パスからライン間に侵入していったソーチェクが追加点をゲット。前半のうちにリードを広げる。
後半、ロングボールから押し返していきたいシェフィールド・ユナイテッド。しかしながら、CK以外のオープンな形からは説得力のある攻撃をなかなか見せることができずに苦戦が続く。カウンターを主体に攻めるウェストハムの方が得点に近づく機会は多かった。
選手を交代しながら攻撃の活性化を狙うブレイズだったが、失点以降に失ったリズムは後半に取り戻すことができず。エリア内のデュエルで対抗したウェストハムのゴールをこじ開けることができず、今節も勝ち点を掴めないまま試合の幕を下すこととなった。
ひとこと
いい流れを土台となるブロック守備の甘さでぶち壊す流れは前節と同じ。トッテナム戦あたりから続く、悪くない時間帯を作れている状況に早く実績をつけたいところだが。
試合結果
2023.9.30
プレミアリーグ 第7節
ウェストハム 2-0 シェフィールド・ユナイテッド
ロンドン・スタジアム
【得点者】
WHU:24′ ボーウェン, 37′ ソーチェク
主審:グラハム・スコット