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「Catch up J1 League」~2023.8.25 J1 第25節 湘南ベルマーレ×浦和レッズ ハイライト

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壁となったショルツを軸にミッションコンプリート

 ACLのプレーオフを制して、本戦出場を決めた浦和。なぜか中2日で金曜ナイターというハードな間隔でリーグ戦に挑むことに。対戦相手はタフな日程の中では当たりたくない湘南である。

 ボールを持つのは浦和。西川、岩尾と2人のCBで菱形を形成する。湘南のプレスの基準点は岩尾。アンカー役の彼を大橋とタリクが交互に見ながら守備をしていく。CBには2トップのどちらかがプレスに行くこともあるが、間に合わない時はIHが出ていくことも。IHが出ていった際にはマンツーのプレスの合図である。

 基本的には浦和にとって優先度が高いのは降りること。特に2列目はいずれの選手も降りてボールを受け取りに行くことが多かった。そうした中でアクセントになったのは右サイドに駆け上がる酒井。大久保と入れ替わるように前に出ていく酒井を湘南は捕まえられない。

 対する湘南もボールを持った時のサイドの攻略はスムーズ。ボールを持つことができれば、十分に対抗できそうな雰囲気はある。しかしながら、セットプレーを軸に浦和は明確に押し込んでいく形が多く、湘南はボールを持って押し返すことができない。カウンターもプレスに行く割には高い位置からは奪いきれず、自陣側からのスタートに。

 押し込む浦和にとって決め手になりかけたのは大きな展開。岩波からのロングフィードに抜け出した明本や安居のサイドチェンジを引き取った大久保がそれぞれ決定機を迎えるなど、相手の逆を取るような長いボールから少ない手数でゴールに迫る。しかしながら、得点は決まらず。試合はスコアレスでハーフタイムを迎える。

 後半、湘南はプレッシングをより積極的に。前半にはないような高い位置からのボール奪取でカウンターを発動する場面もあった。しかしながら、浦和もボールを動かしながら湘南のプレッシングを回避。スピード感を持って敵陣に迫っていく。

 湘南もまた敵陣にボールを運ぶシーンが増えていく。前半の浦和よろしく、サイドの幅を自在に使いながら奥に奥に進んでいく。

 ややファウルが多く肉弾戦の様相を呈する後半。セットプレーも多さも相まって、両チームともゴール前のシーンが増えるように。この好機を生かしたのは浦和。押し込んでからの二次攻撃を拾うと、収めたカンテが左足で枠内ギリギリのスーパーシュートを沈める。平岡にとって安易な縦パスが浦和の二次攻撃に繋がったのは悔いが残るだろう。

 その直後から湘南は攻撃に出ていく。中島とカンテが浦和の2トップを組むようになってから、湘南は中盤が自由にボールを配給できる余裕が一層高まり、大外からのクロスを上げるチャンスができていく。

 しかしながら、湘南に壁として立ちはだかったのはショルツ。クロスを湘南の選手に届く手前で跳ね返し、攻撃を無力化していく。湘南の2トップがショルツを前にボールを収めることができなかったというのも含め、ショルツを軸とした浦和のDFが湘南を制圧していた。

 時間の経過とともに焦りが見える湘南。やや気持ち早めにクロスを入れてしまったことで浦和は余裕を持ってボールを跳ね返せるように。GKも上がっての最後の攻撃も封じ、浦和はクリーンシートのミッションを達成。タフな相手、タフなスタジアムを中2日で攻略に成功した。

ひとこと

 強さを見せたショルツと柔らかいフィードを見せた岩波。ホイブラーテン不在のバックラインを好対照な2人が見事に埋めた。

試合結果

2023.8.25
J1 第25節
湘南ベルマーレ 0-1 浦和レッズ
レモンガススタジアム平塚
【得点者】
浦和:62′ ホセ・カンテ
主審:飯田淳平

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