前節と同じ展開を強敵相手に展開
前節、2位に勝ち点差をつけての首位に立ったトッテナム。今節はセルハーストパークに乗り込んでパレスとのフライデーナイトの一戦に挑むことになる。ボールを持つことになったのはもちろんトッテナム。パレスはCHを守備基準としてトッテナムのバックラインにはプレッシャーをかけない。
トッテナムからすれば前節のフラム戦の続きのような試合だったと言えるだろう。前節以上にソリッドな4-4-2にどのようなアプローチしていくかが重要な展開になる。トッテナムは2-3-5と3-2-5を行き来しながらパレスの2トップの脇に起点を作っていくことを画策していた。
フラム戦同様に片側のサイドから進撃することはできていたトッテナムだが、パレスの堅い守備に苦戦。高い位置で左右に顔をだすマディソンはなんとかしようとする気概は感じていたが、特にパレスのCHの戻りが効いており、普段マディソンが作り出す中央の重要なエリアを封鎖することに成功していたのが大きかった。
前がかりな攻撃は当然カウンターの処理も大事になってくる。ヴィカーリオの仕事が前節よりも増えていたことを踏まえるとパレスは攻守にフラムよりも強敵だったということができるだろう。エグさを見せていたファン・デ・フェンの裏のケアがなければ、パレスには早い段階で破られてもおかしくはなかった。
トッテナムは同サイドを奥に進む上で左サイドのテコ入れを実施。デイビス→エメルソンの交代で活性化を図っていく。押し込んでのサイド攻撃を続けるトッテナムは53分に先制。右サイドでハーフスペースアタックが成功し、マディソンの折り返しがオウンゴールを誘発。枠内シュート0で先制点を手にする。速いボールだったことは確かだが、ゴール方向に向かうボールでなかっただけにウォードには後悔が残ったことだろう。
パレスはラク=サキを投入し攻撃にアクセントを加えていく。ここが勝負の分かれ目と言ったところ。しかし、次のゴールを決めたのはトッテナム。サールの一発でのサイドチェンジからマディソンとジョンソンが左サイドを攻略。抜け出しから最後に時間をもらったソンがゴールをゲットする。アンデルセンを外に釣り出されて、インサイドに折り返されたのはパレスとしては痛恨だった。
その後はポゼッションで平定にかかるトッテナム。これも前節の再現である。しかし、パレスは80分過ぎから敵陣に入り込んでいく機会を確保する。セットプレーと左右のクロスからゴールに向かっていく。すると後半追加タイム。右サイドからポロが届かないところに狙ったクロスをアイェウが仕留めて1点差に。
終盤は冷や汗をかいたトッテナムだが、なんとか逃げ切りに成功。前節と同じ展開を前節よりも手強い相手にやり切った90分となった。
ひとこと
パレスにやれるのであれば引くところから入る相手はそれなりにやれるっていうことだろう。
試合結果
2023.10.27
プレミアリーグ 第10節
クリスタル・パレス 1-2 トッテナム
セルハースト・パーク
【得点者】
CRY:90+4′ アイェウ
TOT:53′ ウォード(OG), 66′ ソン
主審:アンディ・マドレー