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「Catch up AFC Champions League」~2023.11.7 グループI 第4節 ジョホール・ダルル・タクジム×蔚山現代 ハイライトレビュー

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残り2戦に運命をつなぐ大きな決勝点

 アウェイで敗れた分、ここでは勝利が必須となるジョホール。勝利という結果はもちろん、3-1で敗れている蔚山との直接対決のトータルスコアで上回ることもこの試合でジョホールに課されている重要なミッションということになる。

 立ち上がりはボールを持つジョホールに対して、蔚山が高い位置からプレスを仕掛けていく流れ。ジョホールのビルドアップはCB2人にアンカー+GKorRSBの4枚で行っていく形。これを蔚山が阻害できるかの勝負になっていた。

 蔚山は普通に組めば潰し切れない陣形ではあるが、CHがボールサイドに大きくスライドすることでジョホールのボールを刈り取りに行く。ワンサイドカットをして、同サイドに追い込むことができればジョホールに対するプレスは成立することなる。

 しかしながら、優勢だったのはジョホール。中盤の空いたスペースに顔を出したフォレスティエリから一気に前進すると、逆サイドからオーバーラップしたアリバスからPA内を強襲。CHの背後を取る形から攻め込む強さを見せる。

 蔚山も江坂を軸とした右サイドの列交換や、CFとの縦関係のギャップから保持で攻め手を見せる。ファストブレイク、セットオフェンスにかかわらず、右サイドの裏抜けを出口とする攻撃は成立することも少なくはなかった。

 しかしながら、この試合の主導権はポゼッションに比例。つまりジョホールが優勢だったといえるだろう。ファストブレイクで効いていたヘベレチの攻め上がりが決め手となり、ジョホールは先制することに成功する。

 蔚山はジョホールのハイラインの守備に屈し、セカンドボールを拾えない状況が継続。先制点の反撃のきっかけを与えられないままハーフタイムを迎えることとなった。

 後半、ポゼッションの機会を増やしたのは蔚山。ジヒョンのクロスを出口としてブロックの外側からも強引にボックス内に放り込んでいく。

 ジョホールは後半になるとさすがにプレスがガス欠気味。ポゼッションを常に自分たちのターンにするための形づくりをすることがなかなかできない状態になった。

 押し込む形が続く蔚山の決め手になったのは江坂。滑らかにジョホールのブロックの中にバターナイフを入れるような華麗な列移動からあっという間に同点ゴールをゲット。オフザボールも柔らかいフィニッシュも上質な江坂のゴールで試合は振りだしに戻る。

 終盤もこのゴールの勢いにのって攻め立てる蔚山だったが、カウンターからちょくちょくチャンスを作っていたジョホールが状況をひっくり返す勝ち越しゴールをゲット。終盤に決勝ゴールを手にして蔚山の反撃を砕く。

 追加タイムも蔚山の猛攻は続いたが、GKのハズミを軸としたブロック守備でシャットアウト。直接対決の成績を上回ることはできなかったが、ジョホールは突破の望みがつながる大きな勝利を手にした。

ひとこと

 川崎にとっては余計な決勝点。3位転落の恐れがちらつく結果となった。

試合結果

2023.11.7
AFC Champions League
グループI 第4節
ジョホール・ダルル・タクジム 2-1 蔚山現代
スルタン・イブラヒム・スタジアム
【得点者】
ジョホール:44‘ ヘベルチ, 87’ ラシド
蔚山:69‘ 江坂任
主審:ショーン・エバンス

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