南野が今季3アシスト目、今季の流れを汲んだ内容と結果に
開幕から好調を続けるモナコと今季未だ未勝利のRCランス。まるで昨シーズンとリーグ戦の成績が入れ替わってしまったかのような両チームが中断前に激突する。
どちらのチームもフォーメーションは3-4-3。序盤は高い位置からのプレッシングでミラーフォーメーション同士の一戦らしい展開。フォファナやサメドといった両チームの中盤が積極的に前線に飛び出すアクションはいかにもミラー崩しという感じである。
しかしながら、プレスは時間と共に沈静化。GKを絡めてのビルドアップで数が合わなくなり、前がかりのマンツーが早めに鎮火するというのはいかにも現代らしい展開のようにも思える。
ボールを持つ機会が増えたのはモナコの方だった。中盤2枚でRCランスの中盤を手前に引きつけつつ、ライン間にボールを刺していく形で押し込んでいく。このあたりは南野とゴロビンというライン間でボールを受けるスキルが優れているアタッカーを生かすためのプランと言えるだろう。
押し込む機会が多いモナコはセットプレーから先制。左サイドからのコーナーをファーでシンゴが仕留めて均衡を破る。
一方のRCランスは左サイドのフルジーニを軸にレイオフから縦関係を構築してフリーマンを作ろうとするが、なかなかフリーの選手を作ることができずに苦戦。裏に蹴るボールはモナコのDF陣に無効化されてしまい、押し込まれている状況を改善することができない。
そんなRCランスをよそにモナコはカウンターから追加点。マークが甘くなった南野→ゴロビンのラインから2点目をゲット。南野はこれで今季3アシスト目だ。
苦しい流れとなったRCランスはハーフタイムに左サイドにテコ入れを敢行。交代で入ったマチャドを軸に左サイドでファウルを獲得。セットプレーから徐々にチャンスを得るようになる。
しかしながら、モナコは安定したポゼッションから勢いを取り返すとセットプレーからフリーだったマリパンが追加点をゲット。さらに突き放すことに成功する。
デュウフの中盤でのドリブルなど少しずつ巻き返しを図りたいRCランスだが、南野を軸にファウルを取りながら陣地を回復するモナコを前になかなか自在な攻撃ができない。
モナコは終盤にバログンがデビュー。速攻からのチャンスをシミュレーションで潰してしまったのは残念だったが、スピードとパワーが連携の中でハマればという可能性を感じさせたと言えるだろう。
終盤はRCランスにボールを持たせつつ、モナコはゴールに鍵をかけて逃げ切りに成功。今季のリーグ戦の流れを踏襲した結果となった。
ひとこと
プレッシングでの敵陣にかける圧力と、圧力を受けた中でできる前線のプレーのレパートリーに差を感じた試合だった。
試合結果
2023.9.2
リーグ・アン 第4節
モナコ 3-0 RCランス
スタッド・ルイドゥ
【得点者】
ASM:24′ シンゴ, 36′ ゴロビン, 59′ マリパン
主審:ウィリー・デラヨッド