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「Catch up UEFA Champions League」~2023.9.20 UEFAチャンピオンズリーグ グループA 第1節 ガラタサライ×コペンハーゲン~

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難所攻略に数的不利の落とし穴

 グループAの本命が裏で潰しあっている中で第1節で抜け出しておきたい伏兵同士の一戦。CL名物の難所であるアリ・サミ・イェンにコペンハーゲンが乗り込む。

 コペンハーゲンのプランは明確。トップのラーションは中盤を基準点としてCBにはボールを持たせるスタンス。ガラタサライのバックラインにはボールを持つ自由が与えられることとなった。

 ガラタサライは4-3-3で守るコペンハーゲンに対して外を回してボールを動かしていく。右のSHのツィエクから裏を狙う形がガラタサライの鉄板。45分間この形を徹底して行っていた。非常に単純ではあるが、ツィエクのクロスの精度と裏を狙いながらボールを受けるイカルディとメルテンスの動き出しが効いており、コペンハーゲンはなんとか跳ね返しながらもめんどくさそうにはしていた印象だ。

 一方のコペンハーゲンは前線へのロングボールが主体になりながらも、徐々にポゼッションの時間を増やしていく展開。ショートパスに対する出し手の躊躇のなさや、あるいは受け手の絶え間ないパスコース作りなどはいかにも普段からボールを持っているチームという感じである。先制点となったラーションの右サイドへの流れから切れ目を繋いでいくようなボールはうまく相手を動かすガッツリポゼッション型のチームという感じ。あまりアタッキングサードでうまくいかないガラタサライがプレスを強めても、ショートパスの連打で蹂躙出来ていたあたり、彼らが強いチームということがよくわかった45分だった。

 後半、ガラタサライはプレスから勝負に行くが、同サイドの圧縮がかからない状態が続く。コペンハーゲンの脱出は見事。縦パスをつけたり、逆サイドに展開することでプレスの網を潜っていく。真骨頂は2点目。左のSBであるメリングの動き出しが非常に見事。完璧なプレスの打開から追加点を奪う。

 しかし、この得点以降コペンハーゲンは徐々に両サイドが押し下げられる機会が増えるように。こうなるとポゼッションでの陣地回復は少しずつ厳しくなっていく。

 試合の流れを決定的に変えたのはジェラートの退場だろう。これで10人になったコペンハーゲンは5-3-1での逃げ切りを狙う以外に手がなくなってしまう。

 殴り続けるフェーズに入ればタレントが力を発揮するガラタサライ。右サイドからボーイが角度のないところから沈めると、同点ゴールも右サイドから。テテの突き刺すようなシュートが決まり、追加タイム直前に同点に追いつく。

 試合終盤も殴り続けたガラタサライだが、コペンハーゲンはなんとか耐え凌いで勝ち点1を確保。退場がガラッと流れを変えてしまった一戦となった。

ひとこと

 アリ・サミ・イェンで勝ち点1は悪くない結果だが、やはり退場者がなければ・・・と思ってしまうコペンハーゲンの戦いぶりだった。

試合結果

2023.9.20
UEFAチャンピオンズリーグ
Group A 第1節
ガラタサライ 2-2 コペンハーゲン
アリ・サミ・イェン・スポーツ・コンプレックス
【得点者】
GAL:86′ ボーイ,88′ テテ
COP:35′ エルユヌシ,58′ ゴンサウヴェス
主審:ゲオルギ・カバコフ

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