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「Catch up UEFA Champions League」~2023.9.20 UEFAチャンピオンズリーグ グループD 第1節 ベンフィカ×ザルツブルク~

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75分間の数的優位を活かす

 立ち上がり、縦への速さが際立つザルツブルク。PA内に入り込んでくる人数を見ると前への圧力の高さを感じる。この圧力を生かして最初のセットプレーからPKを獲得したザルツブルク。トルビンのパンチングがファウルとなり、ザルツブルクはPKのチャンスを得る。しかし、これをコナテがミス。先行のチャンスをみすみす逃す。

 しかしながら、このPK以降もベンフィカはザルツブルクの噛み合わない中盤のポジションどりに苦戦。中盤とマリオの3枚は押し込まれてしまい、最終ラインに吸収されることもしばしばだった。

 そのため、ベンフィカの前進は右サイドに集約。ディ・マリアのタメからのオーバーラップかもしくはシウバの裏抜けなど、右サイドで作って左サイドで仕留めるという形から反撃に打って出る。

 ザルツブルクはベンフィカの攻め手となっていた右サイドをひっくり返す形で反撃。テルジッチとケアゴーの2人で左サイドからカウンターを打つと、ベンフィカのDF陣が対応をミス。割を食ったアントニオ・シウバがゴールを防ぐ形で手を使ってしまいPK+一発退場に。二度目のPKをシミッチが仕留めてようやくザルツブルクが先行する。

 ベンフィカは4-4-1気味のフォーメーションに変更。左のSHのシウバが内に絞り、SBのアウルスネスが高い位置を取ることで3-4-2のような形に変形することもあった。ベンフィカの保持は中央を固めるザルツブルクに対して、横断することでチャンスメイク。ザルツブルクの守備に的を絞らせない。ベンフィカはボールの保持の時間も長く、時折見せるカウンター対応時における後ろの人数の薄さ以外は数的不利を感じさせない展開となった。

 後半、引き続き2-3-5気味に攻めるザルツブルクだが、ベンフィカはカウンターから決定機を迎えるなど前半の流れを引き継いでチャンスを作っていく。10人でも攻撃の威力は十分に担保されている状態だった。

 しかし、そんなイケイケの状態のベンフィカに再び落とし穴。シミッチが絶妙なDFラインの駆け引きからアウルスネスと入れ替わる形で完全に抜け出すと、最後はグルークが仕留めて追加点。ベンフィカの高いラインを攻略してリードを広げる。

 それ以降はやや間延びした展開をザルツブルクのアタッカー陣が裏抜けで破りながら定期的にチャンスを作っていく。ベンフィカも反撃のシュートまで打つことはできていたが、GKのシュラガーが立ちはだかることで多くの枠内シュートをシャットアウト。追撃のゴールを許さない。

 結局試合はそのまま終了。75分間の数的優位を生かしたザルツブルクがアウェイで開幕戦を飾った。

ひとこと

 10人のベンフィカの攻撃の圧力はさすがだったが、その分後ろの手薄さにきっちり影響が出ていた。

試合結果

2023.9.20
UEFAチャンピオンズリーグ
Group C 第1節
ベンフィカ 0-2 ザルツブルク
エスタディオ・ド・SL・ベンフィカ
【得点者】
SAL:15‘(PK) シミッチ, 51′ グルーク
主審:ハリル・ウムト・メレル

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