ジリジリ巻き返すインテルと逆らえないソシエダ
レアル・ソシエダの初陣はインテル。久保建英のCLキャリアはイタリアの強豪との一戦との試合から始まる。
立ち上がりからボールを持ったのはソシエダ。バックラインから広くビルドアップを行い、深い位置まで入り込んでいく。左サイドの奥を取ったソシエダはクロスからチャンスを作る。早々にバレネチェアはシュートチャンスを作ることに成功する。
さらにプレッシングでもソシエダは積極的にゲームを動かしていく。バックラインまでボールを戻すインテルのビルドアップを高い位置まで咎めていく。前線の動きに後方もサポート。シャドーが3バックにプレスに行くと、SBがWBにプレスに出ていくことでチェーンを繋いでいく。
ソシエダのプレスの甲斐あって、インテルはバックラインにミスが出る。バストーニがバックラインからつっかけるような形でボールをロスト。このチャンスをメンデスが容赦なく沈めて先行する。
追いかける形となったインテルはソシエダの守備に苦戦。高い位置からのマンツー気味のプレスと、ミドルゾーンに下がってのブロック守備の二段構えに対してなかなか崩しのきっかけを掴むことができない。
ならばハイラインでプレスを上げたいいインテルだが、ソシエダはこれをショートパスで回避、もしくは蹴られてしまいなかなかリズムを掴むことができない。決してチャンスは多くないジリジリとした展開ではあるが、ソシエダがサイドからきっちりと押し込みインテルにペースを渡さないままリードでハーフタイムを迎える。
後半もペースは同じ。ソシエダが強めのプレスからセットプレーの決定機で入り、押し込みながらペースを離さない。
苦しいインテルは3枚替えを敢行で流れを変えにかかる。引いて起点になるテュラムと裏に抜けられるフラッテージを投入して奥行きを作っていく。3バックがプレスを引き寄せつつ、中盤にスペースを作ってパスを通せるように。少しずつではあるが保持からチャンスを掴んでいく。バレッラの退場宣告はヒヤリとしたが、OFRで判定が覆ったことで事なきを得た。
インテルのペースを後押ししてしまった感があったのはソシエダの交代。久保→オドリオソラの交代は自分たちの攻撃を作るよりも撤退を優先してしまい、インテルの攻勢を呼び込んでしまった感があった。
そしてインテルが追いついたのは87分。右サイドからのクロスをファーで合わせたラウタロ・マルティネスがこの日唯一の枠内シュートを決めて試合を振り出しに戻す。
終盤に逃げ切るチャンスを逃したレアル・ソシエダ。久保のCL初戦はドローという結果で幕を閉じた。
ひとこと
押し込まれそうになった時に試合の流れを変える一手をソシエダが打てなかったなという印象の試合だった。
試合結果
2023.9.20
UEFAチャンピオンズリーグ
Group D 第1節
レアル・ソシエダ 1-1 インテル
エスタディオ・アノエタ
【得点者】
RSO:4’ メンデス
INT:88‘ ラウタロ・マルティネス
主審:マイケル・オリバー
