溜まる不満はミドルでガス抜き
ホームで開幕戦にライプツィヒを迎えたのはスイスのヤングボーイズ。立ち上がりからその姿勢は勇猛果敢。相手のGKも含めたバックラインにプレッシャーをかけにいき、ボールを奪いにいく。
しかしながら、ライプツィヒは即座にこのプレスに対応。相手の中盤を引き付けながらライン間で受けにいくシモンズ、ロングボールの的になるポウルセン、そして裏に守備を引っ張るオペンダの3人を中心に右サイドからヤングボーイズのプレッシングを解体していく。
そしてセットプレーからあっという間に先制。シマカンのゴールで3分にライプツィヒが前に出る。これ以降も保持の安定感は抜群でヤングボーイズに対して主導権を握っていく展開となった。
非保持では猪突猛進感を出したヤングボーイズだが、保持においてはGKを絡めての数的優位を活かした形から前進。ボールを運ぶのはワイドに張るWB。やや幅方向をコンパクトに守りたがるライプツィヒに対して、外を回す形で安定した前進ができる。
しかしながらなかなかPAに迫る攻撃が定まらずに苦戦。左サイドのエリアとガルシアがシモンズの裏から攻める形がヤングボーイズの希望となっていた。そして、ヤングボーイズはその希望から同点に追いつくことに成功。ガルシアの仕掛けからエリアが仕留めて前半のうちに同点に追いつくことに成功する。
迎えた後半、ヤングボーイズのプレスは少し落ち着いた感じだろうか。同点に追いついた影響かややプレスのラインを下げてライプツィヒの保持を受けるシーンが目立つこととなった。
しかし、ライプツィヒはポゼッションからブロック守備をものともせずに切り崩し。開始直後にオベンダが決定機を迎えると、それ以降はサリーで広がったルケバから前にボールを運びつつ、ヤングボーイズの中盤を引き出していく。パスを受けたシモンズはPKを獲得したかに思えたが、OFRでも主審はノーファウルの判定を変えず。ライプツィヒのベンチはフラストレーションを目に見えて溜めていた。
やや、鬱蒼としてきた雰囲気を打開したのはシュラーガー。脱力したようなミドルから見事にゴールを打ち抜き均衡を破ることに成功する。
これ以降は時間を潰すようなポゼッションでライプツィヒが試合をコントロール。ヤングボーイズにボールを持たれても自陣をきっちり固めることで時計の針をただただ進めていく。すると、後半追加タイムにはカウンターから決定機を得たシェシュコが試合を決める3点目をゲット。ヤングボーイズを下したライプツィヒが王者との一戦を前に弾みをつける勝利を手にした。
ひとこと
ルケバ、面白い選手かもしれない。
試合結果
2023.9.19
UEFAチャンピオンズリーグ
Group G 第1節
ヤングボーイズ 1-3 ライプツィヒ
スタディオン・ヴァンクドルフ
【得点者】
YBO:33‘ エリア
RBL:3’ シマカン, 73’ シュラーガー, 90+2‘ シェシュコ
主審:エネア・ヨルギ