オナナとマグワイアが繋いだ望み
ここまでの2試合でいまだに勝利どころか勝ち点すら取れていないマンチェスター・ユナイテッド。ここからは1ポイントも落とすことができないシビアな戦いが続く。オールド・トラフォードに乗り込んだコペンハーゲンは悪くない内容を結果に結びつけることができていない現状。なかなかコンディションが上がらないホームチームを叩いて突破に望みをつなぎたい。
コペンハーゲンの4-3-3の守り方はなかなかに特徴的なものだった。3トップはナローで大外のレーンはIHがスライド、それに連動するように中盤もボールサイドによる形を作っていく。
ユナイテッドは中盤も含めて横断をすることはできていたが、そこからなかなか奥行きを取ることができない。25分にアントニーの保持に合わせてホイルンドがニアレーンを抜け出した形がようやく見せたチャンスメイクといえるだろう。
コペンハーゲンは高い位置でボールを奪ったら素早くカウンターに移行。3トップとIHがレーンを縦横無尽に入れ替えながらエリアに迫っていく動きはユナイテッドにとっては脅威。マグワイアがひっかけた結果、ゴンサウヴェスが迎えた決定機などはオールド・トラフォードのファンの肝を冷やしたはずだ。
自陣からのビルドアップではショートパスを中心とした繋ぎを披露するコペンハーゲン。これまでの試合のようにCH周りの背後のスペースを狙っていく。ただ、ユナイテッドはハーフスペースの封鎖にうまく対応。特に勇気をもって早い段階でスペースを潰していたレギロンの判断は目を見張るものがあった。
ボールを奪うフェーズはうまくいくようになったユナイテッドだが、カウンターの切れ味はもう1つ。コペンハーゲンが4-5-1フラットに陣形を変更して守るシーンが増えたこともあり、試合はチャンスの少ない展開に収束していく。
ユナイテッドの保持がメインで始まった後半。左サイドで奥を取ったユナイテッドはエリクセンのミドルがエリアを強襲。しかし、これはグラバラのファインセーブでゴールを許さない。ユナイテッドは前半よりもカウンターは明らかにシャープさを増している。
一方のコペンハーゲンもクラエソンのカウンターからの決定機をオナナが止めてやり返す。ゴールに鍵をかける守護神により、カウンター合戦からもなかなか両チームはスコアを動かせない。
じりじりした試合を動かしたのはセットプレー。二次攻撃からネットを揺らしたのはマグワイア。大きな先制点でついにユナイテッドがリードを奪う。
その後は左サイドを中心にカウンターを打っていくユナイテッド。ガルナチョのジョーカーになりそうでなれない感は今日も継続。なかなかシュートが枠をとらえない。
それでも問題なく逃げ切れそうかと思った最後のシーンでユナイテッドはマクトミネイがPKを献上。絶体絶命のピンチを迎える。だが、またしてもチームを救ったのはオナナ。セービングでラーションのキックを見事にストップ。絶望に落ちかけた夢の劇場を何とか救って見せた。
ひとこと
マクトミネイ、PK献上しすぎでは?
試合結果
2023.10.24
UEFAチャンピオンズリーグ
Group A 第3節
マンチェスター・ユナイテッド 1-0 コペンハーゲン
オールド・トラフォード
【得点者】
Man Utd:72‘ マグワイア
主審:マルコ・グイダ