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「Catch up UEFA Champions League」~2023.10.25 UEFAチャンピオンズリーグ グループH 第3節 バルセロナ×シャフタール~

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突破に向けて視界良好も懸念が見えるバルセロナ

 鬼門になっていたベスト16進出に向けて順調なスタートを切っているバルセロナ。シャフタールとのホームアンドアウェイを切り抜ければ一気に突破に向けて視界は開けると言っていいだろう。

 カンプ・ノウでの1stラウンドはバルセロナのポゼッションでスタート。4-4-2から中盤を噛み合わせる形で2トップが縦関係を築くシャフタールに対してバックラインがボールを持ちながらスタートする。

 レーンの使い方はやや左右が不均衡。左サイドはSBのマルコス・アロンソが高い位置をとるのに対して、右サイドではWGのヤマルが大外のレーンに立つことが多かった。他の選手たちはインサイドレーンを自由にポジショニングする。

 こう聞くとバルセロナがシャフタールを押し込みながらポゼッションの解決策を図っている試合なのかな?と思うかもしれないが、実際のところはそういうわけでもない。インサイドに差し込めないバルセロナの保持は不安定さが目立ち、大外のレーンで待ち受けていたシャフタールに対してボールを奪われることもしばしばである。

 さらには非保持においては中盤の守備の連動性が怪しく、アンカーの脇が空くこともしばしば。侵入をされるとシャフタールに対して怪しい状況まで持ち込まれてしまう。

 それでも前半にバルセロナがペースを握ることができたのは失う位置が低くなかったため、即時奪回に移行できていたことと、シャフタールが自陣でのショートパスでの繋ぎにこだわり、バルセロナのハイプレスに付き合っていたから。押し込まれる状況をなんとかしようとするシャフタールに対して、バルセロナは即時奪回からチャンスを作っていく。

 しかし、ハイプレスではなく押し込んだ状況をなんとかするという解決策を見つけることがバルセロナの得点に繋がる。決め手になったのはフェルミン・ロペス。先制ゴールは中盤からの飛び出しでシャフタールのバックラインを出し抜くと、追加点では豪快なミドルでネットを揺らす。限られたポイントでの決定機からフェルミン・ロペスがバルサの攻撃を牽引した前半だった。

 後半、両チームの保持はフラットに。前半にバルセロナが優位を掴んだ大きな要因は「機会の不均衡」によるところが大きい。その部分の差がなくなってしまった後半はシャフタールにも十分な攻め筋ができるように。右の大外でボールを持つズブコフはクルゼフスキのようなタメを効かせたキープができる選手。彼にボールが渡ればチャンスになる予感は十分だった。

 62分のスダコフのゴールからシャフタールが1点差に迫ると、試合は予断を許さない状態に。バルセロナのブロック守備の不安定さや試合の主導権を握れない状況は最後まで続いたが、シャフタールの息切れに助けられて逃げ切りに成功。突破に向けて視界は良好だ。

ひとこと

 試合を掌握できない不安定さとブロック守備の強度は上のラウンドで問題になる可能性はありそう。

試合結果

2023.10.25
UEFAチャンピオンズリーグ
Group H 第3節
バルセロナ 2-1 シャフタール
カンプ・ノウ
【得点者】
BAR:28‘ トーレス, 36‘ ロペス
SHA:62‘ スダコフ
主審:イヴァン・クルジュリアク

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