またしても流れを傾けた退場
セルティック・パークではデ・パウルの退場によりドローに持ち込まれてしまったアトレティコ。セルティックに初めての勝ち点献上を許してしまった雪辱をホームでは果たしたいところである。
5-3-2で構える守備は前回と同じ。スコットランドではセルティックがボール保持でいかにこのブロックを崩すか勝負だった。しかしながら、この日のアトレティコはよりプレス意識が高め。ハイプレスで敵陣から掴みにいく。IHがセルティックのバックラインにプレスにかけるのに連動する形で3バックの一角であるヴィツェルが中盤に上がり枚数を合わせる形でプレスにいく。
大事なことはリトリートを強いられた時に飛び出したヴィツェルはきっちりと最終ラインに戻ること。下がるときはきっちりとスペースを埋めてセルティックにサイドからのスピードアップを許さない。この辺りは前節の反省がはっきりと表れている部分と言えるだろう。
この変更により敵陣でのプレータイムを増やしたアトレティコはあっという間に先制。セカンドボールを拾ったグリーズマンがゴールを決めて6分で先行する。
サイドでスペースを作れずに前進に苦戦するセルティックは前田の一発退場でさらに窮地に追い込まれることに。10人になったこともきついし、10人の展開で前田のような無理が効くFWがいないのも苦しい。4-3-2ベースで敵陣でのプレーを増やそうとするが、アトレティコはこれ以降は保持でも非保持でも圧倒。前半終了間際にヒメネスの折り返しを仕留めたモラタにより、この試合の展開をさらに確固たるものにした。
後半も展開は変わらず。4-3-2で踏ん張る意思を見せていたセルティックだが、アトレティコは引き続きこれを退けて攻撃を続ける。後半はアトレティコのゴールショーに。60分に相手のクリアの距離がでなかったところからグリーズマンがボレーを決めて3点目を奪う。
4点目は交代直後に左サイドからシュートを決めたリーノが決める。交代してしまったリケルメも前半の存在感は抜群。交代前も後もアトレティコの左サイドの攻撃はインパクトを与えていた。
モラタがダイナミックな5点目のゴールを決めると、ゴールショーのトリを飾ったのはサウール。圧巻の6得点でセルティックをねじ伏せたアトレティコ。大勝でグループFの首位に浮上した。
ひとこと
スコットランドラウンドと同じく退場者が試合の行方を決定づけてしまった試合。ただ、11人でもこの日のアトレティコの出来だとセルティックが勝つのは難しかっただろう。
試合結果
2023.11.7
UEFAチャンピオンズリーグ
Group E 第4節
アトレティコ・マドリー 6-0 セルティック
エスタディオ・ワンダ・メトロポリターノ
【得点者】
AMA:6‘ 60‘ グリーズマン, 45+2‘ 76‘ モラタ, 66‘ リケルメ, 85‘ サウール
主審:イヴァン・クルチニャク